刑務官も警察官も公務員ですが、日頃馴染みがあるのは警察官だと思います。
刑務官と警察官の違いを解説します。
刑務官とは?
刑務官は国家公務員で、公安職に該当します。
公安職とは治安の維持に関わる公務員の職種で、海上保安官や入国警備官、公安調査官なども公安職になります。
刑務官は刑務所や少年刑務所、拘置所などの施設に勤務し、受刑者を監視したり施設内の保安警備を担ったりしています。
また、刑務所や少年刑務所では受刑者に指導をし、社会復帰の手助けも行います。
拘置所においては、被疑者や被告人が逃走したり証拠隠滅などの行動を防止するのが仕事です。
刑務官には、矯正監・矯正長・矯正副長・看守長・主任副看守長・副看守長・看守部長・主任看守・看守といった役職があります。
刑務官は法務事務官の一つになるので、採用は人事院・法務省が行います。
刑務官の採用試験は年に1回行われており、年齢制限が設けられています。
学歴などは問われませんが、高卒程度の問題が筆記問題では出題されます。
それに加えて面接による人物試験や体力検査などが行われます。
武道枠と呼ばれる枠もあり、その場合には体力検査の代わりに剣道か柔道の実技試験が行われます。
警察官とは?
警察官は、公共の安全と治安維持を担う職業です。
警察官には、警察庁に採用される国家公務員と都道府県に採用される地方公務員の2種類がいます。
巡査・巡査長・巡査部長・警部補・警部・警視・警視正・警視長・警視監・警視総監などの階級があります。
警察官の仕事を挙げると、犯罪が起きた時に捜査を行ったり交通安全の指導を行う等です。
遺失物の対応や運転免許に関する事務なども担当しています。
また、白バイ隊員なども警察官になります。
昔は男性が多かった警察官ですが、近年は女性の採用も徐々に増えてきています。
性犯罪や子どもの虐待事件、DVなどは女性の警察官が担当した方が被害者が話をしやすいといったこともあるからです。
警察官になるには、人事院が実施している国家公務員試験か都道府県が実施している地方公務員採用試験に合格する必要があります。
刑務官と警察官の違い
刑務官も警察官も公安職です。
刑務官は国家公務員ですが、警察官には国家公務員と地方公務員がいます。
警察官は犯罪を捜査するだけではなく、落し物の対応をしたり街中をパトロールするなど仕事内容は多岐にわたります。
一般の人と接する機会が多いのも特徴です。
刑務官の場合には世間一般の人と職務で関わることはあまりなく、受刑者の監視を行ったり指導を行ったりする仕事をします。
刑務官や警察官になるには、どちらも採用試験を受けて合格する必要があります。
まとめ
刑務官と警察官はどちらも公安職と呼ばれる職種ですが、仕事の内容は全く異なります。
刑務官が刑務所や少年刑務所で受刑者の監視や指導を行うのに対して、警察官は犯罪の捜査や街中のパトロールなど公共の安全や治安維持を担う仕事をしています。