この記事では、「トゥーマイ猿人」と「アウストラロピテクス」の違いを分かりやすく説明していきます。
2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「トゥーマイ猿人」とは?
「トゥーマイ猿人」は別名「サヘラントロプス」と言います。
「トゥーマイ猿人」は、「約700万年前から、約680万年前のアフリカ大陸北部に生息していた霊長類のこと」という意味があります。
最古の人類と言われていますが、異論もあります。
2001年7月19日に、チャドにおいて、フランス人古生物学者・ミシェル・ブリュネらにより発見されました。
「トゥーマイ」とは、出土地ボルク地方の言語で「生命の希望」という意味があり、チャド大統領・イドリス・デビビと、ブリュネにより命名されたことに由来します。
約700万年前から、約680万年前は、人とチンパンジーが分岐したころに当たります。
「トゥーマイ猿人」の化石からは、直立していたと考えられるものの、足跡化石が見つかっていません。
もし直立していれば、人類の祖先と考えられるのですが、直立していなければ、人間に進化する前の状態と考えることができます。
「アウストラロピテクス」とは?
「アウストラロピテクス」は「南部の猿」と訳すことができます。
「アウストラロピテクス」は「アフリカで生まれた初期の人類で、約400万年前から200万年前に生存していたもの」という意味があります。
身長は120cmから140㎝程度で、脳容積は人類の約35パーセントほどですが、二足歩行で直立し、歩く能力があったと考えられています。
1924年11月に解剖学者・レイモンド・ダーオが、南アフリカのスタークホンテインの洞くつで、頭蓋骨を発見しました。
1974年11月24日には、エチオピアのアワッシュ川下流域で「ルーシー」という化石が発見されます。
さらに2000年には、エチオピア北東部で、約3歳の女児のほぼ完全な全身化石が発見されました。
「トゥーマイ猿人」と「アウストラロピテクス」の違い
「トゥーマイ猿人」と「アウストラロピテクス」の違いを、分かりやすく解説します。
「トゥーマイ猿人」は、「約700万年前から、約680万年前のアフリカ大陸北部に生息していた霊長類のこと」という意味があります。
一方で「アウストラロピテクス」は「アフリカで生まれた初期の人類で、約400万年前から200万年前に生存していた霊長類のこと」という意味があります。
「トゥーマイ猿人」は生きていた時代が古く、「アウストラロピテクス」の方が、時代が新しいという違いがあります。
また、「トゥーマイ猿人」は、人類かどうかはっきりとわかっていませんが、「アウストラロピテクス」は、初期の人類と考えられているという違いがあります。
まとめ
「トゥーマイ猿人」と「アウストラロピテクス」の違いについて見てきました。
2つの言葉の意味の違いを知ることで、初期の人類について理解が深まるかもしれません。