昆虫と人類との歴史というのは意外にも長く今でも様々な分野で続いています。
今回は食料に関する言葉について2つをご紹介いたいと思います。
この記事では「ハチミツ」と「ローヤルゼリー」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ハチミツ」とは
これは『ミツバチが花などから集めた蜜を巣に蓄えてできた栄養価の高い粘り気のある甘い液体』です。
ミツバチは草木の蜜を吸うと体内で変化させて冬を超える為の食料として濃縮させて蓄えます。
ソバやナタネ、ウメやクリ、タンポポやサクラなど様々な草木から蜜を吸い上げます。
味、香りや色などは草木の種類だけではなく、蜂群により異なるものの、多くの場合は強い甘みがあり、糖分以外に、ビタミン、ミネラルを含んでいる為、古来より食料としてだけではなく、傷薬や飲み薬など薬用としても使われてきました。
その文化はなんと1万年前ほどには存在しており、さまざまな資料が発掘されています。
蜂が『ハチミツ』を作るもともとの目的は働きバチとオスバチの食料です。
日本でも食用としてパンケーキやジャム、アメやジュースにも使われています。
海外ではハチミツを使った甘いお酒で『蜂蜜酒』というものが存在します。
結婚後に夫婦で旅行へいくことを『ハネムーン』と言いますが、もともとはヨーロッパ地方の古い風習で結婚後一か月は夫婦で蜂蜜酒をロマンティックな月明かりの下で飲むというところから来ています。
「ローヤルゼリー」とは
これは『働きバチが吸った蜜を精製した女王バチや幼虫専用に与える栄養価がとても高い酸味のある乳白色の液体』を指す言葉です。
ポイントは『女王バチや幼虫専用』と『栄養価がとても高い』というところにあります。
実際には女王バチ専用の食料ですが、幼虫も孵化してから数日は『ローヤルゼリー』を食べ、継続してこれを食べると女王バチに、『ハチミツ』に切り替えると働きバチになります。
つまり著しく栄養価が高く、その効能は成虫時の体の大きさや寿命にまで反映されるほどです。
人類との歴史は意外にも浅く、1900年代になりその存在が知られる様になりました。
爆発的に広まったのはとある事件がきっかけです。
1950年代のローマ教皇が危篤になった時に医者から『ローヤルゼリー』を投与されたところ、なんと体調が回復しその状況が世界中でニュースになり一気に知名度が上がりました。
この効能は様々な『ローヤルゼリー』をうたった偽物が出回ったことから日本においては『ローヤルゼリーの表示に関する公正競争規約』というもができるまでになりました。
今でも効能を完全には解明出来てはおらず、研究が続けられている食品が『ローヤルゼリー』です。
「ハチミツ」と「ローヤルゼリー」の違い
この二つは『働きバチやオスバチに与える甘い液体』か『女王バチや幼虫に与える酸味のある液体』という違いではっきりと分けることが出来ます。
含まれている栄養価のレベルに違いがある他、色や味など様々な点で違いがあるのも特徴です。
一点注意をしたいのは、乳児にこれらを与えるとボツリヌス菌が少量含まれている為、『乳児ボツリヌス症』というん病気の原因になることがあるので気を付けなければなりません。
まとめ
如何でしたでしょうか。
今回は昆虫が生成する食料である『ハチミツ』と『ローヤルゼリー』の違いをご紹介しました。
これ以外にも昆虫そのものを食用にするなど今後人口増加や紛争、天災により食料難に対しての回避策として『昆虫食』が注目されています。
我々に身近な昆虫について振り返ってみるのも面白いかもしれません。