この記事では、「千切り大根」と「切干大根」の違いを分かりやすく説明していきます。
似ている食べ物を区別していきましょう。
「千切り大根」とは?
「千切り大根」とは、干した大根のこと。
収穫したばかりの冬大根を切って、天日干しした食べ物です。
おもに宮崎県の名産品として、親しまれています。
千切り大根の生産が始まるのは、11月の下旬です。
この季節になると「霧島おろし」という、この地域ならではのからっ風が吹きます。
千切りにした大根に天然の風と、南国ならではの陽ざしが降りそそぎます。
半日ほどで旨みがつまった、濃厚な千切り大根となって出荷されます。
旨みが濃縮され保存もききやすいので、九州地方をはじめとした各家庭で愛されています。
ちなみに千切り大根を水で戻すときは甘みが逃げないように、さっとおこなうのがポイント。
10分ほど浸すだけで、みずみずしい千切り大根に出会えます。
「切干大根」とは?
切干大根とは、細く切った大根を乾燥させたもの。
おもに関東地方で好まれている、昔ながらの保存食です。
切干大根は大根の旬にあわせて、生産がおこなわれています。
切干大根の原料として使われるのは、日本で多く出回っている青首大根です。
青首大根はふっくらとしたシルエットの、つややかな大根です。
シャリシャリした食感が特徴ですが、乾かすとさらに甘みが際立ちます。
切干大根というと和風のイメージがありますが、マヨネーズであえてサラダにしたり、パスタのトッピングにしたり、色々なアイデアレシピを楽しめます。
すぐに戻せて料理の隠し味となってくれる、便利な食材です。
「千切り大根」と「切干大根」の違い
どちらも見た目は同じように見えます。
「千切り大根」と「切干大根」の違いを、分かりやすく解説します。
・関西の「千切り大根」関東の「切干大根」
結論から言うと「千切り大根」と「切干大根」は同じものです。
どちらも千切りにカットした大根を、天日干しして作っていきます。
切り方や乾かし方による違いはなく、同じように生産されています。
違いは、流通のエリアです。
東京など関東地方では、干した大根を切干大根と呼んでいます。
また九州地方では、千切り大根といっています。
流通している場所によって、名前が異なっているという違いがあります。
ただ「千切り大根」と「切干大根」の多くを作っているのが、シェア90%以上をほこる宮崎県です。
そのため同じ宮崎で生産された商品でも東京に行けば切干大根、博多では千切り大根です。
ところ変われば名前もかわる、ユニークな食べ物です。
まとめ
「千切り大根」と「切干大根」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも干した大根をあらわします。
千切り大根はおもに宮崎など、関西地方の干し大根をあらわします。
そして切干大根は関東地方の天日干しした大根をさしています。
どちらも同じ商品です。
おいしい冬の保存食を味わっていきましょう。