この記事では、「キーマカレー」と呼ばれるカレーと「ドライカレー」との違いを分かりやすく説明していきます。
「キーマカレー」とは?
インド発祥のひき肉が使われているカレー料理です。
インドで使われているヒンドゥスターニー語で「キーマー」とは、こま切れ肉やひき肉という意味になります。
よって、「ひき肉カレー」という意味です。
インドは広いので、土地によって食べられている料理の種類も異なり、同じひき肉カレーといっても、ご飯の上に、ひき肉と細かく刻んだ野菜の入ったカレーが乗っているタイプや、スープ、肉団子のカレーなど、様々なものがあります。
インドでは、豚や牛肉はあまり食べられていないので、本場の「キーマカレー」は、羊か鶏肉のものがほとんどになります。
ライスやチャパティと一緒に食べたり、ナンやサモサに詰めて食べたりします。
「ドライカレー」とは?
日本生まれの汁気の無いカレーのことです。
インド料理を原型として、日本で独自の進化を遂げたカレーだといえます。
ひき肉が入った、汁気の無いカレーを考えたのは、日本郵船の「三島丸」で働いていた日本人のコックだとされています。
三島丸は欧州航路の船で、1911年のメニューに、ドライカレーと英語表記で書いてあることが記録に残っています。
ひき肉や野菜のみじん切りをカレー粉とともに煮詰め、汁気が無い状態のものをご飯にかけて食べる形式でした。
そのカレーは、「郵船式」とも呼ばれていました。
今では、汁気が無いカレーライス全般が「ドライカレー」と呼ばれています。
「キーマカレー」と「ドライカレー」の違い
日本の「ドライカレー」は「キーマカレー」の一種だといえます。
キーマカレーはご飯以外と共に食べる場合もありますが、「ドライカレー」と言ったときには、ご飯と一緒に食べることがほとんどです。
使われる食材は、「キーマカレー」は、豆、羊のひき肉、トマトなどの具に、たくさんのスパイスを組み合わせて作ります。
それに対し、「ドライカレー」は、玉ねぎ、にんじんなどの野菜と、鶏肉や豚肉などのひき肉を合わせてカレーと共に煮込み、ご飯の上に乗せて食べるタイプになります。
また、カレー味のチャーハンやピラフのことを指すこともあります。
野菜をたくさん入れ、大きな肉が入っていないドライカレーは、子どもやお年寄りにも食べやすいので、人気のメニューです。
まとめ
「キーマカレー」はインド生まれのひき肉カレーで、「ドライカレー」は日本でひき肉のカレーが独自の進化を遂げたものになります。