この記事では、「潜在災害」と「不休災害」と「休業災害」の違いを分かりやすく説明していきます。
「潜在災害」とは?
「潜在災害」は「せんざいさいがい」と読みます。
意味は「労働災害のうち、事前に何も対策しなかったが、偶然災害に見舞われずに済んだ場合のこと」で、何も準備をせずそのままで、労働中の災害を無事回避できた状態のことです。
「潜在」は「表面に出ずに内面にひそんでそこにあるもの」という意味です。
「潜在災害」の使い方
「潜在災害」は、実は公的な言葉ではありません。
労働災害として認められているのは下記に紹介する「不休災害」と「休業災害」です。
ただし、未然に終わった災害という意味で、「潜在事故」という言葉になぞらえて「潜在災害」となっています。
「潜在災害」の例文
・『現場で気付くのが早く潜在災害で終わった』
「不休災害」とは?
「不休災害」は「ふきゅうさいがい」と読みます。
意味は「労働災害のうち、疾病また傷病になり医療機関で治療を受けるのみで、1日も休まずに済んだ場合のこと」で、仕事中にケガして病院で手当を受けたが、休まずに翌日から勤務できた状態のことです。
因みに、「赤チンを塗る程度の災害で済む」という意味で、「赤チン災害」とも呼ばれています。
「不休災害」の使い方
「不休災害」は労災用語として「不休災害だ・である」「不休災害で済んだ」などと使われます。
基本的に、勤務中に負傷して病院で手当をうけたものの、休まず翌日から業務に復帰できる場合に使われる言葉です。
「不休災害」の例文
・『脚立から落ちたが軽い打撲のみの不休災害で済んだ』
「休業災害」とは?
「休業災害」は「きゅうぎょうさいがい」と読みます。
意味は「労働災害のうち、負傷または疾病の為、翌日から仕事を休まざるを得ない様な災害のこと」で、一般的に1日でも休業した時点で「休業災害」になります。
「休業災害」の場合、休んだ日数により速やかに労働基準監督署に報告しなければなりません
「休業災害」の使い方
「休業災害」は労災用語として「休業災害だ・である」「休業災害に当たる」などと使われます。
基本的に、勤務中に負傷して病院で手当をうけ、翌日から1日以上仕事を休まざるを得ない場合に使われる言葉です。
「休業災害」の例文
・『現場でケガして休業災害となり休んだ分の給与が保障される』
「潜在災害」と「不休災害」と「休業災害」の違い
「潜在災害」は「労働災害のうち、事前に何も対策しなかったが偶然災害に見舞われずに済んだ場合」という意味です。
「不休災害」は「勤務中に負傷して病院で手当をうけたものの、休まず翌日から業務に復帰できる場合」という意味です。
「休業災害」は「勤務中に負傷して病院で手当をうけ、翌日から1日以上仕事を休まざるを得ない場合」というう意味です。
まとめ
今回は「潜在災害」と「不休災害と「休業災害」について紹介しました。
「潜在災害」は「未然に終わった労働災害」、「不休災害」は「休まずに済んだ労働災害」、「休業災害」は「休まざるを得ない労働災害」と覚えておきましょう。