この記事では、「持株会社」と「子会社」の違いを分かりやすく説明していきます。
「持株会社」とは?
「持株会社」とは他の株式会社の株を所有している会社です。
株式会社は株を多く所有している者の意向を無視することができないので、その株式会社の幹部や、他の保有者より多い株を「持株会社」が保有していれば、その株式会社がどのような方針で経営するか、どのように事業をすすめるかを左右できます。
そのために他の株式会社の株を持っていて、他の会社を支配している会社が「持株会社」です。
「持株会社」にも大きく分けて二つの種類があり、一つは「持株会社」も何らかの事業をしていて、それに協力させるために他社の株を保有して経営に口出しをするタイプぶなります。
もう一つは株式会社が株の保有者へ渡す配当を目当てとして、その配当を売上として利益を上げ、自社は他社の支配以外の事業を行わないタイプです。
「子会社」とは?
「子会社」とは何らかの形で他の会社の支配を受けている会社を指します。
「持株会社」に大多数の株券を専有されているせいで支配されていることもあれば、株券は確保しているものの役員など重要な人員に他社が入り込んでいて、実質的に他の会社の意向を無視できない会社も「子会社」です。
最初からグループ企業から関連会社の一つとして、「子会社」として設立された「子会社」もありますし、元々は独立していた企業だったものの、企業買収などで他企業の「子会社」となることもあります。
また他企業から支配を受けていると言っても、必ずしも親会社から事業の指図を受けているとは限りません。
株の大多数を保有している「持株会社」はあっても、口出しはされず自由に経営を続けられている「子会社」もあります。
「持株会社」と「子会社」の違い
「持株会社」と「子会社」の違いを、分かりやすく解説します。
他の株式会社の株を保有している会社が「持株会社」で、他の会社に支配を受けている会社が「子会社」です。
「持株会社」は所謂親会社であり、「子会社」はそれに従う会社となります。
「持株会社」は株を保有していることを指す言葉なので株式が必ず関連しますが、「子会社」は株式的に支配を受けていることが多いと言えど、主要な人員を他社に依存しているせいで実効支配を受けている「子会社」もあるので、必ずしも株が関係するとは限りません。
また「持株会社」は支配する目的で株を保有している会社なので、一つの「子会社」に対して親となる「持株会社」は一社だけですが、「持株会社」は複数の「子会社」を持っていることもあります。
まとめ
「持株会社」は自社の株を持たれている会社ではなく、他社の株を持っている会社です。
そのため「子会社」を指す言葉ではなく、逆に親会社を指す言葉になります。
「持株会社」と「子会社」の関係性や形は様々ですが、「持株会社」が支配権を持ち、「子会社」が支配される側という点は変わりません。
