この記事では、「正式」と「制式」と「公式」の違いを分かりやすく説明していきます。
「式」のつく言葉を学んでいきましょう。
「正式」とは?
正式(せいしき)とは、省略しない正しい方法のこと。
従来のやり方に従っておこなう、きちんとした方式をあらわします。
ベーシックな報道や儀式が「正式」です。
もともと正式の「正しい」という漢字には「道筋がはっきりしている」という意味があります。
また「間違いのないもの」という訳もあります。
そのため手短に省略しないで、シナリオ通りにやるもの。
間違いなく発表されたものを「正式」といいます。
「制式」とは?
制式(せいしき)とは、決まった型のこと。
マニュアルに沿って作られた、正しい装備や道具をいいます。
おもに軍隊で使われる、ミリタリー系の専門用語です。
例えば制式要請というと、軍隊でつかう戦闘機や銃の生産を依頼する動作をいいます。
また制式番号というと、軍隊でつかう銃のロッド番号を述べます。
制式の「制」には「命令・決まり」という訳があります。
そのため国家や軍の命令に従って生産されるものが制式です。
日常世界ではあまりお目にかからない、特別な業界用語です。
「公式」とは
公式(こうしき)とは、公の場でおこなうこと。
広く一般に開かれた、パブリックなものを指します。
一部の人しか買えない限定品ではなく、誰でも見られて買えるものが公式です。
また組織や団体が責任をもって運営する事柄も「公式」といいます。
もともと公式の「公」には「個人ではないもの」という訳があります。
そのため企業が開設したオフィシャルなサイトを「公式サイト」といいます。
SNSだと「公式インスタグラム」です。
またプロ野球では、細かいスケジュールに沿っておこなわれる試合を「公式戦」といいます。
一般社会に開かれていて、オープンなものが公式です。
「正式」と「制式」と「公式」の違い
どちらも「式」という漢字が入っているので、紛らわしいです。
「正式」と「制式」と「公式」のうち、おもに軍隊で用いられるのは制式です。
戦闘機やマシンガンなど、防衛にまつわるアイテムを開発したり、依頼したりすることを制定と呼んでいます。
そのため日常生活で縁のない言葉は「制式」です。
そして間違えやすいのが、正式と公式です。
正式には「間違いのない、正しいこと」という意味があります。
そのため正しい手続きに従って、決定されたものを「正式」といいます。
「正式発表」や「正式就任」がその一例です。
「公式」はパブリックなリーグ戦やウェブサイトなど、ある企業や団体が責任をもって運営しているものに使います。
まとめ
「正式」と「制式」と「公式」の違いを分かりやすくお伝えしました。
制式はおもに軍隊で使われる専門用語です。
そして正式とは、正しい報道やスタイルのこと。
公式は公の団体が運営する、行事やグッズです。
公式は「広く社会に開かれたもの」という、正式にはないオープンな意味があります。