「方策」と「対策」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「方策」と「対策」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「方策」「対策」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

方策と対策の違い

「方策」とは、はかりごと、手段、方法のことです。

物事を行うための計画や手段を意味します。

「対策」とは、相手の態度や事件などの情況に対応するための手段や方法のことです。

どちらも、何らかの計画や手段のことを意味しているのですが、対象が異なります。

「方策」の場合は、公的なことに関係する計画・手段という意味が含まれています。

たとえば、景気を回復させるためには、計画を立てて、行動していく必要があります。

待っているだけでは、すぐには回復しないでしょう。

こういったことの計画や手段を「方策」といいます。

「対策」の場合は、相手に対してや、ある状況に対しての手段・方法のことです。

たとえば、津波や地震などの被害を最小限に抑えるためには、何らかの方法を行うことが大切です。

こういったことを「対策」といいます。


方策と対策の使い方の違い

「方策」は公的なことに関して使われる言葉です。

公的とは、公共のことにかかわっていることを意味し、社会全体にかかわるようなことを指します。

「対策」は、ある物事や相手に対応することに関して使われる言葉です。

津波、地震、火事、テストなどはある物事だし、上司、苦手な人などはある相手です。

こういったものを対象にして「対策」という言葉が使われます。


方策と対策の英語表記の違い

「方策」は英語で“a plan”“measures”と表現します。

「方策」とは、計画や手段のことです。

“a plan”は計画を意味します。

「対策」は英語で“measures”“a step”と表現します。

方策の意味

「方策」とは、ことを行うための計画や手段のことです。

公的なことに関係する計画のことを主に指しています。

公的とは、公共のことにかかわっていることで、たとえば景気の回復や少子化などは公的なことです。

計画とは、ある物事を行うために、あらかじめやり方や順序を考えることを意味します。

無計画にことを行っては、失敗する可能性があります。

計画の例として、身近なところで考えてみると料理があります。

料理をするときには、食材を切る、火にかける、調味料を加えるなど順序があります。

順序を考えずに行ってしまうと、食材が焦げる、作業に時間がかかるなど、失敗の原因になります。

「方策」という言葉は、漢字の意味が言葉の意味を表しています。

「方」という漢字には、やりかた、てだて、わざという意味があり、「策」という漢字には、はかりごと、計画という意味があります。

方策の使い方

個人的なことよりも、公的なことに関して使われることが多い言葉です。

公的なことで、何かを行うときに使われます。

嫌いな人を回避すること、シワが増えないようにすることなどは個人的なことなので、こういったことの計画・手段には「方策」という言葉は使用しません。

方策を使った例文

・『景気回復のための方策を考える』

・『消極的な方策だ』

・『事故を防ぐよい方策がないだろうか』

・『有効な方策が思いつかない』

・『誰もが賛成する方策とは何だろう』

方策の類語

「策」「対策」が類語です。

策は、計画やある物事がうまくいくための手段・方法を意味します。

「方策」に比べて「策」の方が、より具体的でとつひとつの工程を意味しています。

方策の対義語

「方策」を持っていないという意味で「無策」が対義語になります。

対策の意味

「対策」とは、ある状況や人物に対応するための手段・方法のことです。

対応とは、ある状況や人にあわせて事をすることを意味します。

ある状況とは、さまざまなことが考えられます。

寒さ、暑さ、地震、津波、火事、交通渋滞など、こういったことの情況に対応するための手段や方法を「対策」といいます。

情況だけでなく人物に対しても「対策」をとることができます。

たとえば、嫌いな人、好きな人、取引先の人などです。

対策の使い方

情況、人物に対応するための手段・方法に関して使われる言葉です。

地震の被害を最小限に抑えるためには、何らかの方法を実行することが大切になります。

どういった手段や方法を取ればいいのか、それが「対策」です。

対策を使った例文

・『寒さ対策をしっかりとして出かける』

・『春になると花粉対策が欠かせない』

・『早いうちに対策をしておこう』

・『津波が起きたときのことを想定して対策をする』

・『イベント時の混雑へ対策を立てる』

対策の類語

類義語は「策」「方策」です。

「策」は、物事をうまく進めるための手段や方法を意味します。

対策の対義語

「対策」を持っていないという意味で「無策」が対義語になります。

まとめ

どちらも、何らかの物事に対応するための計画や手段を意味する言葉です。

しかし、何に対応をするのか2つの言葉では異なる点があります。