「粗飯料」と「御膳料」と「お布施」の違いとは?分かりやすく解釈

「粗飯料」と「御膳料」と「お布施」の違い生活・教育

この記事では、「粗飯料」「御膳料」「お布施」の違いを分かりやすく説明していきます。

「粗飯料」とは?

「粗飯料(そはんりょう)」とは、「御膳料の謙遜語的な表現」を意味しています。

「粗飯」とは、「豪華・高級ではない、取るに足らない粗末な食事」といった意味合いを持つ謙遜語です。

「御膳料」というのは、「僧侶が法事や通夜の後に出されるお食事に手をつけなかった場合に支払われるお食事代」を指している言葉です。

「粗飯料」は、その「御膳料」をへりくだったニュアンスを持つ謙遜語で言い換えた言葉として理解することができます。


「御膳料」とは?

「御膳料(ごぜんりょう)」とは、「通夜・法要(法事)において振る舞われる御膳(お食事)をお坊さんが辞退したときに、そのお食事の代わりに支払われるお金」を意味しています。

「御膳料」は、「形式としては、読経・供養してくれたお坊さんに対する感謝の気持ちを込めたお食事代」ということになります。

通夜式の後の「通夜振る舞い」、四十九日法要の後の「精進落とし」などは、仏教式の供養に付帯する会食(お食事)ですが、お寺の僧侶がその会食を辞退したときに「御膳料」を白封筒に包んでお渡しすることになります。

また喪主・喪家の側で会食の席を設けなかった場合にも、「御膳料」を払うことが慣例になっています。

「御膳料」の相場は、「約5千円か1万円(端数が出ない金額)」となっています。


「お布施」とは?

「お布施(おふせ)」とは、「他者や僧侶に自発的に金銭・財物を贈与すること」を意味しています。

「お布施」は、「大乗仏教において仏陀になるための六波羅蜜の修行法の一つ」なのです。

仏教教義の「お布施」には、お金を施す「財施」や仏陀の教えを伝える「法施」、災害・犯罪被害などにあった人を慰める「無畏施」などの種類があります。

現代日本における「お布施」は、「僧侶(お坊さん)・お寺に感謝の気持ちを込めて自発的に支払うお金全般」を示唆しています。

「お布施」は、「通夜・葬式・法要などで故人をお経で弔って供養してくれたことに対するお礼」の意味合いで支払われる金銭を意味しているのです。

「粗飯料」と「御膳料」と「お布施」の違い

「粗飯料」「御膳料」「お布施」の違いを分かりやすく説明します。

「粗飯料」「御膳料」「食事についての謙遜語か尊敬語かの違い」になります。

どちらも「通夜・法要・葬儀の後に振る舞われる食事を食べなかった場合に、お坊さんに納める食事代」を意味していますが、「粗飯料」には「粗末な内容の食事といった謙遜語のニュアンス」があります。

「御膳料」のほうは「謙遜語」ではなく「お食事代という尊敬語のニュアンス」があるという違いを指摘することができます。

「お布施」「粗飯料・御膳料」の示すような「お食事代」ではなくて、「(死者を供養してくれたり心の安寧を守ってくれる)寺院・僧侶に感謝の思いを込めて自発的に支払われる金銭全般」を意味している違いがあるのです。

まとめ

この記事では、「粗飯料」「御膳料」「お布施」の意味の違いを分かりやすく説明しましたがいかがでしたか?「粗飯料」「御膳料」「お布施」の意味の違いについて詳しく調べたい場合は、この記事の内容をチェックしてみてください。