「最小限」と「最低限」の違いとは？使い方や例文も徹底的に解釈

この記事では、「最小限」と「最低限」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「最小限」と「最低限」の違い
1. 「最小限」と「最低限」の使い方の違い
2. 「最小限」と「最低限」の英語表記の違い
「最小限」の意味
「最低限」の意味
まとめ

「最小限」と「最低限」の違い

「最小限」とは、ある範囲内でもっとも小さいことです。

「最低限」とは、一番低い方の限度のことです。

2つの言葉は、小さい、低いという点で違っています。

「最小」とは、一番小さいことです。

「最低」とは、高さや位置などが一番低いこと、物事の状態がもっとも望ましくない状態のことです。

「小さい」は、物の形・容積・面積・量・数・範囲・程度・金額などに使われる言葉で、「低い」は、高さ・音量・程度・数・量・金額などに使われる言葉で、「小さい」と「低い」は意味が違います。

「最小限」と「最低限」の使い方の違い

「最小限必要な知識」「最低限必要な知識」と、同じように使うことができます。

少なくともこれくらいの知識は必要という意味です。

しかし、同じような使い方ができないことがあります。

「最低限の結果を出した」とはいいますが、「最小限の結果を出した」とはいいません。

自分の出せる力をバロメーターのようなもので示すとします。

バロメーターの一番低い位置が「最低限」です。

ここまでの結果なら出せるという一番低い値が「最低限の結果」になります。

「最小限」はものの大小に使うことが多く、「最小限の結果」とはいいません。

「最小限」と「最低限」の英語表記の違い

「最小限」は英語で“minimum”と表現をします。

「最低限」も英語で“minimum”と表現をします。

「最小限」の意味

「最小限」とは、ある範囲の中でもっとも小さいこと、最小限度のことです。

「最小」には、もっとも小さいという意味があります。

世界中には数多くの種類の鳥がおり、その中でも一番小さいものは、マメハチドリとされています。

全長が4~6cmほど、体重が2gほどの鳥です。

鳥という範囲があり、その中でもっとも小さいので「最小」です。

「限度」には、そこまでと限られている程度、ある範囲のぎりぎりのところという意味があります。

つまり、「最小限」は、ある範囲のぎりぎりの一番小さいところということができます。

「最小限」の使い方

ある範囲があって、その中でもっとも小さいことを現して使用をします。

「最小限」とは最小限度のことで、限度にはある範囲のぎりぎりのところという意味があるので、「最小限」は範囲があるものに使用することになります。

経費をかけられるのは、ここからここまでと決まっていたとします。

経費をゼロにすることは難しく、ここまでは必要というラインがあります。

その一番小さい値のところが「最小限」で、「経費を最低限に抑える」のように表現をします。

金額は大きい、小さいで表現できるので、経費には「最小限」という表現が使えます。

「最小限」を使った例文

・『口数を最小限に抑える』
・『外出は最小限にしてください』
・『最小限の装備で登山に向かう』
・『的確な指示のおかげで被害を最小限に抑えることができた』

「最小限」の類語

「最小」の類義が「極小」です。

「極小」には、きわめて小さいという意味があります。

しかし、「極小限」とは一般的にはいいません。

「最小限」の類語は「最低限」になります。

「最小限」の対義語

「最大限」が対義語です。

ある範囲の中でもっとも大きいことという意味があります。

「最低限」の意味

「最低限」とは、一番低い方の限界のことです。

「低い」には、地面から近い位置にある、音量が小さい、程度が他よりも下、数値や数量が小さい、金額が小さいという意味があります。

「限界」とは、これ以上は無理だというぎりぎりの範囲のことです。

つまり、「最低限」はこれ以上低いことはない、ぎりぎりの範囲ということができます。

ある商品の値上がりが決まりました。

原料価格の高騰が理由です。

できるだけ安い価格で消費者に提供をしたいので、値上がりはできるだけ低くしたいところです。

しかし、あまりにも価格を下げてしまうと儲けが少なくなってしまいます。

儲けを考えながらも、できるだけ価格を抑えることを考えた、ぎりぎりのラインのところが「最低限」になります。

このことは「値上がりを最低限に抑える」ということができます。