「悪寒」と「戦慄」と「恐怖」の違いとは?分かりやすく解釈

「悪寒」と「戦慄」と「恐怖」の違い生活・教育

この記事では、「悪寒」「戦慄」「恐怖」の違いを分かりやすく説明していきます。

「悪寒」とは?

「悪寒(おかん)」とは、「主に風邪などの発熱によって生じる病的な強い寒気」を意味しています。

「悪寒」というのは、「総合性感冒である風邪の症状の一つとして現れることが多い、非常に寒い(耐え難いほどに寒い)と感じる感覚」を示唆しているのです。

「悪寒」は一般的に、「ぞくぞくするような寒気・震えるような寒い感覚」として表現されます。


「悪寒」の例文

・『帰ってから悪寒を感じると思っていたら、その一時間後には39度の高熱が出て寝込んでしまいました』
・『悪寒は風邪の主要症状の一つで、悪寒が激しくなるといくら服を着込んでも耐えられないほどの寒気になります』


「戦慄」とは?

「戦慄(せんりつ)」とは、「恐怖の感情あるいは興奮した心理状態によってからだが震えること」を意味しています。

「戦慄」という表現とほぼ同じ意味合いを持つ言い換えとして、「おののく(戦く・慄く)」を挙げることができます。

「戦慄」は一般的には「恐怖・緊張でからだや声が震えるさま」を指していますが、「興奮・高揚・寒けでからだや声が震える場合」にも使われることはあります。

「戦慄」の例文

・『サイコパスの少年による猟奇的な連続殺人事件が世間を戦慄させていました』
・『歴史上の負の遺産とされるアウシュビッツ強制収容所を訪れた時には戦慄を覚えました』

「恐怖」とは?

「恐怖(きょうふ)」とは、「何か危険や被害が知覚(予測)できるものに対して、恐ろしいと感じること」です。

「恐怖」という言葉は、「不安のような一定の持続時間がある恐れ」ではなく「一時的あるいは短時間しか続かないかなり強い恐れの感情・気分」を意味しているのです。

「恐怖」によって、人は生理的な緊張を感じたり自由な判断・行動がしづらくなったりします。

「恐怖」の例文

・『少し前に会合で話したばかりの知り合いが正体不明の伝染病で死去したとの報告を受けて恐怖しました』
・『恐怖政治とは不当な武力行使で弾圧してでも、個人の行動や思想の自由を許さない独裁政治なのです』

「悪寒」と「戦慄」と「恐怖」の違い

「悪寒」「戦慄」「恐怖」の違いを分かりやすく説明します。

「悪寒」は主に「風邪のような細菌・ウイルスの感染と発熱によって発生する病的な寒け」を意味しています。

それに対して「戦慄」「病気の症状の寒け」ではなくて、「心理的な恐怖・緊張・高揚によって発生するからだの震え」を示している点が異なっています。

「悪寒」が生じる原因は「恐怖」ではなく「風邪・感染症(発熱)」であり、「戦慄」が発生する原因は「何かを恐ろしいと感じる恐怖」であるという違いを指摘することができます。

「悪寒・戦慄」には「身体が震えるのニュアンス」が強くありますが、「恐怖」はシンプルに「恐ろしいと思う心の状態」を指しているため、「身体が震えるのニュアンス」はありません。

まとめ

この記事では、「悪寒」「戦慄」「恐怖」の意味の違いを分かりやすく示しましたがいかがでしたか?「悪寒」「戦慄」「恐怖」の意味の違い・例文について詳しく知りたい人は、この記事の説明を参考にしてみてください。