「依願退職」と「自主退職」と「諭旨退職」の違いとは?分かりやすく解釈

「依願退職」と「自主退職」と「諭旨退職」の違いビジネス・就職・転職

この記事では、「依願退職」「自主退職」「諭旨退職」の違いを分かりやすく説明していきます。

「依願退職」とは?

「依願退職(いがんたいしょく)」とは、「働いている従業員が、会社に退職の意志を伝えて退職したいと願い出るかたちで仕事を辞めること」を意味しています。

「依願退職」とは、「会社員・公務員と企業・役所が合意することによって雇用契約を解除すること」を意味している雇用関連の用語なのです。

「依願退職」の理由としては、「転職・引越し・結婚・出産育児・親の介護の必要」などが挙げられます。


「依願退職」の例文

・『頼りにしていた女性の先輩が、結婚して遠方に引っ越すということで依願退職しました』
・『キャリア形成の過程で世話になった会社を依願退職するときには、申し訳ない気持ちもあります』


「自主退職」とは?

「自主退職」とは、「会社側の都合や懲戒ではなくて、従業員が自ら退職を申し出るかたちで仕事を辞めること」を意味しています。

「自主退職」というのは、「会社員・公務員などの被用者が自己都合で退職すること」を示している言葉なのです。

懲戒処分ではありませんが、会社側の都合で無理に辞めてもらうわけではないので、退職金の割増などの特別待遇は通常ありません。

「自主退職」の例文

・『仕事内容が苦痛だからと自主退職しても、その後の職業キャリアをどうしていくのかの具体的プランが必要になります』
・『ベンチャー企業で起業する計画を打ち明けてくれた同期の同僚が、先日自主退職したそうです』

「諭旨退職」とは?

「諭旨退職(ゆしたいしょく)」とは、「会社側が従業員に対して仕事を辞めるように強く勧めるかたちで退職願を提出させて、雇用契約を解除すること」を意味しています。

「諭旨退職」「会社の都合・意思決定によって、雇っている人に半ば強制的に退職願を出させる結果」になることが多いため、「諭旨解雇」と呼ばれることもあります。

「諭旨退職」の例文

・『自治体の迷惑防止条例に違反したとして新聞で報じられた従業員に対して、その会社は諭旨退職の処分を下す決定をしました』
・『上司から能力不足を理由に諭旨退職を勧められましたが、それに従わなければ懲戒解雇になる恐れも強くなります』

「依願退職」と「自主退職」と「諭旨退職」の違い

「依願退職」「自主退職」「諭旨退職」の違いを分かりやすく説明します。

「依願退職」とは、「労働者のほうから仕事を辞めたい旨を願い出て、会社側がその退職の意志を受け入れるかたちで合意して辞めること」です。

「自主退職」「自己都合で仕事を辞める」という意味では「依願退職」と同じですが、「依願退職」「広義の自主退職の一つ」です。

また「自主退職」「懲戒されて解雇されるのではなく自分から辞める意志を明確にすること」が強調されている点が異なります。

「諭旨退職」というのは、「働いている人が自主的に辞めるのではなく、会社側から退職するように強く諭されて(嫌々ながらでも)退職届を出させられるかたちで辞める懲戒処分の一つ」であるという大きな違いが挙げられます。

まとめ

この記事では、「依願退職」「自主退職」「諭旨退職」の意味の違いを分かりやすく説明しましたがいかがでしたか?「依願退職」「自主退職」「諭旨退職」の意味の違いについて詳しく知りたい場合は、この記事の解説をチェックしてみてください。