この記事では、「要項」と「要綱」と「要領」の違いを分かりやすく説明していきます。
似ている熟語を、正しく勉強していきましょう。
「要項」とは?
要項(ようこう)とは、ある事柄を書き下ろしたもの。
重要なポイントを、分かりやすくまとめたものです。
興味がある人に対して、お知らせするもの。
かみ砕いて、まとめたものが「要項」です。
「要項」を分解していくと、重要な項とあらわせます。
「項」には「ひとつの文章」という訳があります。
外せないポイントを1ページに書き表したもの、ひとつの文章に仕上げたものが「要項」です。
おもに企業が求人をおこなう際に用いています。
応募する際に見てもらう用紙を「募集要項」と呼んでいます。
「要綱」とは?
要綱(ようこう)とは、物事の核となっている部分のこと。
または最重要ポイントを、まとめて書き写したものです。
事業や企画の骨組みとなっている部分、屋台骨となっている箇所を「要綱」といいます。
それ無しでは成り立たない、重要な枠組みです。
もともと「要綱」の「綱」には「根本となるもの」という訳があります。
そのため物事の中心となっている箇所、ベースとなっている核を要綱といいます。
おもに国や自治体そして企業が新しい制度について説明するとき「要綱」を用いています。
「要領」とは
要領(ようりょう)とは、肝心な部分のこと。
そのほかは無視できても、その箇所は絶対に見過ごせないものです。
箇条書きのような、短い文書をあらわします。
忙しくて全部説明できない場合に用いられています。
手短にまとめたもの、かいつまんだものが要領です。
ちなみに要領の「領」には「重みがある」という訳があります。
そのため他の部分に比べて、価値があるところ、話すべき必要性がある内容を「要領」といいます。
ちなみに手際がいい人を「要領がいい」というのは、効率的に物事を処理する様子から来ています。
「要項」と「要綱」と「要領」の違い
いすれも「重要な要素をまとめる」という訳があります。
「要項」は必要な文章だけをまとめたもの。
応募要項に用いられるように、最低限知っておけばいい内容を、読みやすくまとめた文章です。
そして「要綱」は、規則や事業のかなめとなる部分のこと。
新しい事業をおこなう際に、かみ砕いて説明するための文書です。
そして要領は、重要なポイントのこと。
この箇所さえ知っておけば、物事の全体像が分かるものになります。
要領には「取り急ぎ」というニュアンスも含まれているので、現時点で仕上がっているものを、急いで取りまとめる場合にも使われます。
まとめ
「要項」と「要綱」と「要領」の違いを分かりやすくお伝えしました。
要項とは概要をまとめた文書です。
知っておくべき内容を、短くまとめた文章です。
そして要綱とは新しい事業の、枠組みを説明した文書のこと。
要領はこれまでに分かっていることを、箇条書きなどにしたリストとなります。