この記事では、「発行」と「交付」と「発効」の違いを分かりやすく説明していきます。
同じように思える語を、区別していきましょう。
「発行」とは?
発行(はっこう)とは、パンフレットや書籍などの印刷物を、世の中に送り出すこと。
チケットや証明書を、使えるようにリリースする作業です。
本や書籍を出版すること、チケットなどを配布することをいいます。
もともと「発行」の「行」には「行き渡らせる」という訳があります。
プリントして、広く世の中に知らしめること。
サービスが利用できるように、クーポンや券を作って配ることが「発行」です。
私たちの暮らしで、よく目にする身近な言葉です。
「交付」とは?
交付(こうふ)とは、国や自治体がお金や証明書を払い渡すこと。
法律や自治体の取り決めに従って、何らかの処置を済ませることです。
おもに「お役所」でつかわれる用語になります。
ちなみに「交付」の「付」には「与える」という訳があります。
そのため行政など大きな団体が一般市民に授けるもの、授与する作業を「交付」といいます。
免許証の交付、新型コロナウイルスの接種証明書の交付など、公的な書類でよく使われています。
「発効」とは
発効(はっこう)とは、法律や規則などが始まること。
あらかじめ定められたルールが、この日からスタートすることです。
政治の世界で、利用されている言葉です。
もともと発効は「効力を発揮する」とあらわします。
効力というのは、その法律や規則が持っている力のこと。
働きを示しています。
そのため国会で審議された法律の運用が実際に始まることを「発効」といいます。
「発行」と「交付」と「発効」の違い
それぞれ見た目が似ているので、使い分けに迷ってしまいます。
おさらいすると「発行」は本やチケットが印刷されて、世の中に送り出されること。
使えるようになることです。
そして「交付」は役所が、証明書や給付金などを対象者に授けること。
ルールに基づいて、書類やお金を受け渡すことです。
そして発効は法律や規則が、効力をもつこと。
実際にそのルールが世の中に適用される状況をあらわしています。
「発行」は民間のシーンで用いられるもの。
日常生活でもよく耳にする言葉です。
そして「交付」は自治体や国がつかう表現です。
また「発効」は法律にまつわる用語なので、政治や裁判のシーンでよく利用されています。
平易な表現は「発行」と「交付」。
法律用語が「発効」となります。
まとめ
「発行」と「交付」と「発効」の違いを分かりやすくお伝えしました。
いずれも「何かを世の中に広める」という共通した訳があります。
「発行」は本やチケットをデザインして、形にすること。
多くの人に使ってもらえるように、送り出すことです。
そして「交付」は国や自治体が給付金や証明書を授けること。
利用できるように、与えることです。
また「発効」は法律や規則の運用が始まるという訳があります。