この記事では、「引く」と「惹く」と「弾く」の違いを分かりやすく説明していきます。
「引く」とは?
「引く」は「ひく」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「手でたぐり寄せる」という意味で、物の一部を持って手繰り、自分の近くへ寄せることです。
2つ目は「選んで手元に取る」という意味で、複数ある中から選んで取り出すことです。
3つ目は「綱などを付けて連れ出す」という意味で、逃げない様に拘束した状態で連れて行くことです。
4つ目は「線上に延長させる」という意味で、一つの地点から延ばして長くすることです。
5つ目は「雰囲気がしらける」という意味で、ダジャレなどを言って一気に雰囲気が冷めることです。
上記に共通するのは「線上に移動する」という意味です。
「引く」の使い方
「引く」は動詞として「引く・引いた」「引かれる・引かれた」と使われたり、副詞とて「力いっぱい引いて近寄せる」などと使われたり、名詞として「引きが弱い・強い」などと使われます。
基本的に、手でつかんで近くに手繰り寄せることや、線を描いたり線状に移動させたりすることに使われる言葉です。
「引く」の例文
・『歳末の抽選会で一等賞を引く』
「惹く」とは?
「惹く」は「ひく」と読みます。
意味は「人の注意や関心を向けさせること」で、人の感情を刺激して引き付けることです。
「惹く」の使い方
「惹く」は動詞として「惹く・惹いた」と使われたり、副詞として「同情を惹いて回る」などと使われます。
基本的に、人の感情を刺激して引き付けることに使われる言葉です。
「惹く」の例文
・『彼女は男性の気を惹こうとしてわざとらしく振る舞う』
「弾く」とは?
「弾く」は「はじく・ひく」と読み、意味は以下の通りです。
「はじく」と読む場合、「曲げたもが反動で戻る力で打つ」という意味で、反動ではね飛ばすことです。
「ひく」と読む場合「弦楽器や鍵盤楽器を鳴らすこと」という意味で、ギターやピアノなどを演奏することです。
上記に共通するのは「反動で打つ」という意味です。
「弾く」の使い方
「弾く」は動詞として「弾く・弾いた」と使われたり、副詞として「ギターを弾いて(ひいて)聴かせる」「弾いて(はじいて)飛ばす」などと使われます。
基本的に、「はじく」と読む場合は「曲げた反動で跳ね飛ばす」という意味、「ひく」と読む場合は「弦楽器・鍵盤楽器を鳴らす」という意味で使われる言葉です。
「弾く」の例文
・『初めてピアノを弾く』
「引く」と「惹く」と「弾く」の違い
「引く」は「手でつかんで近くに手繰り寄せること」「線を描いたり線状に移動させたりすること」という意味です。
「惹く」は「人の感情を刺激して引き付けること」という意味です。
「弾く」は「はじく」と読む場合は「曲げた反動で跳ね飛ばす」という意味、「ひく」と読む場合は「弦楽器・鍵盤楽器を鳴らす」という意味です。
まとめ
今回は「引く」と「惹く」と「弾く」について紹介しました。
「引く」は「手繰り寄せる」、「惹く」は「感情を引き付ける」、「弾く」は「弦楽器・鍵盤楽器を鳴らす」と覚えておきましょう。