「至らない」と「到らない」の違いとは?分かりやすく解釈

「至らない」と「到らない」の違い生活・教育

目標に到達できないことはよくあります。

そのようなとき「至らない」と言いますか、それとも「到らない」と言いますか。

この記事では、「至らない」「到らない」の違いを分かりやすく説明していきます。

「至らない」とは?

何かをするほどには及んでいない、注意が十分行き届いていない、未熟という意味です。


「到らない」とは?

その場所に行き着いていない、到達していないという意味になります。


「至らない」と「到らない」の違い

「至らない」「到らない」の違いを、分かりやすく解説します。

「至らない」「到らない」は、両方とも到達していないという意味では同じですが、使い方が違います。

「至らない」は事態や気持ちが到達していないときなど、精神的な意味でも使い、気が利かず未熟という意味も含みますが、「到らない」は距離やある場所まで届いていないなど、物理的なことでしか使えません。

また、「至らない」「到らない」の物理的なことでも使えるため、全ての使い方に対応できます。

「至らない」の例文

「至らない」の例文を紹介していきます。

・『至らない点が多くご迷惑おかけすると思いますが、精一杯頑張ります』
新人の挨拶など、分からない、気が付かないことが多く、未熟であることを謙譲語として使うことがあります。

目標はベテランの域という、はっきりとは分からず物理的な目標ではないため、「到らない」には言い換えられません。

・『行方不明だった猫が怪我もなく帰ってきて、私は大事には至らなくてよかったと安堵しました』
深刻な事態を免れることを、大事には至らないと表します。

これも「到らない」は使えません。

・『彼は極度の方向音痴なため、目的地まで至らないと思います』
物理的に人が移動しているため、「到らない」にも言い換えられます。

「到らない」の例文

「到らない」の例文を紹介していきます。

・『私のこの少ない筋肉では山頂まで到らない可能性があります』
「到らない」は全て「至らない」に言い換えられます。

・『彼はこのままこの道を歩いていても駅に到らないでしょう』
駅など物理的で到達点が明確である場合は「到らない」が使えます。

・『台風は私たちの地域までは到らないようです』
台風や津波など自然災害にも「到らない」が使えます。

まとめ

「至らない」「到らない」は両方とも到達していないという意味ではありますが、使い方が違います。

「至らない」は物理的な目標にも使いますが、精神的なことにも使い、注意が行き届かず気が利かないという意味で用いることもあります。

「到らない」は物理的な到達点にしか使うことはありません。

「至らない」「到らない」も、目標に届いていないときに用いますが、できるだけ準備しても間に合わず、どうしようもないこともあるでしょう。

焦って周囲の意見を聞かなくなってしまうと余計に遠回りしていることもあります。

素直に地道に努力していけば、時間をかけていつの間にか目標に至っていることもあるので、焦らないようにしましょう。