「破断」と「破談」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「破断」と「破談」の違い生活・教育

この記事では、「破断」「破談」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「破断」と「破談」の違い

「破断」「破談」は同音異義語で発音は「はだん」と同じですが、意味は全く違います。

「破断」とは、鋼材などの材料が強い力で引っ張られたときに、その力に耐えきれずに切れてしまった状態の事を言います。

「破談」とは、一度決まった相談や約束、特に結婚の約束について様々な理由で取り消す事を言います。


「破断」と「破談」の使い方の違い

「破断」は、鋼材などの線状の材料が強い力によって引っ張られ、途中で千切れてしまった場合に使われるのに対し、「破談」は、将来を約束した婚約を色々な理由によって破棄する場合に使われる言葉ですので、使い方の場所や意味は全く異なったものとなっています。


「破断」と「破談」の英語表記の違い

「破断」の英語表記は「hadan」「破談」の英語表記は「be broken off」と日本語では「はだん」と同音異義語になっていますが、英語表記の場合は全く違う単語になります。

「破断」の意味

「破断」とは、金属の鋼材やケーブルなどの材料が、強い力が加わったり、経年劣化などによって断ち切れてしまった様子を指します。

材料と言っても全ての材料が切れたり壊れたりした場合に「破断」と表現する訳ではありません。

「破断」「破」「くだける」を意味しており、「断」とは「繋がっている糸」「斧」の象形が元となっている「たつ」という意味があります。

「破断」の特徴として「2つ、ないしそれ以上に分裂する」という事があげられます。

材料が強く引っ張られたりした際に、その強い力に耐えきれずに千切れてしまうのが「破断」です。

千切れずにそのまま形が大きく変化した場合などには「破損」と呼ぶこともあります。

「破断」を使った例文1

・『長年使用してきたこの機械は、経年劣化により破断した事が故障の原因だ』

「破断」する原因も多岐に渡っていて、力によりひっぱられて「破断」に至る以外にも、経年劣化や金属摩擦などの物理的な要因以外の劣化により「破断」してしまう事も少なくありません。

「破断」を使った例文2

・『この事故の原因は、事故機のシリンダー部分が破断した事が原因だと思われる』

重大な事故などが起こった際にその原因を調査しますが、事故原因が人為的ミスなどではなく摩擦などの機械的故障により「破断」した事が原因であったりする場合があります。

「破断」を使った例文3

・『ロープが摩擦により破断したことで切れたのだろう』

ロープなどの金属の部材ではない素材の場合でも「破断した」と表現される場合があります。

あくまで強い力が加わり千切れる事を指す言葉でありますので、この例でも「破断」と表現されます。

「破断」の類語

「破断」の類語としては、基本的に「壊れる」事を意味するものが多く、例えば「故障」「破損」「破壊」「ほつれる」「破ける」「裂ける」など非常に多岐に渡ります。

「破談」の意味

「破談」とは、「約束を取り消す」ことを指します。

主に婚約などの縁談を取り消す事に対して使われる事が多く、それ以外にも商談などの約束を取り消されることに対し「破談」と使用される事があります。

「破談」を使った例文1

・『浮気により婚約が破談になってしまった』

婚約が「破談」してしまう理由は様々ですが、浮気などの不貞行為により「破談」となってしまう場合も少なくありません。

この場合はお互いに確執を生む可能性があり、再度婚約の約束を交わすような関係に修復する事は難しい場合があります。

「破談」を使った例文2

・『結婚式の日取りまで決めていたのだが、理由もなく突然破談になってしまい意気消沈している』

「破談」した理由が明かされない例も存在します。

自分のせいなのか、相手側に理由があるのか、結局わからないまま「破談」となってしまう例は納得の行かないものになる場合が多いでしょう。

「破談」を使った例文3

・『会社が力を入れていた商談が私のミスひとつで破談になってしまった。この責任は大きい』

結婚や婚約などの縁談以外でも「破談」という言葉は使用されます。

この場合は自分のミスにより商談の約束が無くなってしまった、という意味で使用されています。

「破談」の類語

「破談」の類語としては、「物別れになる」「交渉が決裂する」「合意できず」などの失敗に終わるという意味合いのものがあります。

まとめ

「破断」とは、金属のケーブルや鋼材などの部材が、強い力によって千切れる事を指します。

また「破談」とは、結婚や婚約などの約束ごとがなんらかの理由によって取り消された事を指します。

両方とも「はだん」と発音する同音異義語ですが、意味は全く違いますので使用や文字として書く場合は間違えないように注意が必要です。