似たような意味合いで使われる言葉として「停止」と「停車」と「休止」があります。
この言葉はどのような意味の違いがあるのでしょうか。
今回は、「停止」と「停車」と「休止」の違いについて解説します。
「停止」とは?
「停止」とは、「物事が活動している途中に止めること」を意味する言葉です。
「連続して行われていてそのままなら同じような状態が継続する物事を途中で打ち切り止めること」を「停止」と表現します。
一般的には物体の運動は人の活動などが止まることを意味し、止まることが一時的にである場合に用いられます。
一時的に止まっているだけなので再び活動する可能性を含みますが必ず活動するという保証はなく「停止」したままずっと止まり続けたり終わったりすることもあります。
物事を途中で止めるのが「停止」なのでゴールについてから止まったりそもそもスタートしていない段階で止まったりしている場合は含まれません。
スタートからゴールまでの途中で止まるときのみに用いられる表現が「停止」です。
「停止」の例文
・『緊急事態が発生したので機械の運転を停止する』
・『素行の悪い生徒を出席停止にする』
「停車」とは?
「停車」とは、「走行中の車両がスピードを落として止まること」を意味する言葉です。
「停車」という言葉が使われるのは車両、つまり車輪を備えた乗り物に対してのみです。
車や電車など「車輪で走行する乗り物が走行中に止まること」が「停車」であり車輪のついていない乗り物に対しては用いられません。
「停車」という表現は「すぐに走行を再開できる状態で止まること」を表します。
ブレーキを踏んで一時的に走行を止めてはいるがアクセルを踏めばすぐに出発できる状態が「停車」なのでエンジンを止めてしまったりロックをかけたりなどすぐには走行を避けないような止まり方のときは「停車」ではなく「駐車」などの別の表現が用いられます。
「停車」の例文
・『白線の手前で停車した』
・『ホームに入ってきた列車がゆっくりと停車した』
「休止」とは
「休止」とは、「活動を一時的にとりやめて休むこと」を意味する言葉です。
「休止」という表現は一般的に「ある程度まとまった期間活動を停止すること」を指します。
すぐに活動を再開するのではなく最低でも数日、長ければ数年単位で活動を止めることを意味するのが「休止」です。
「休止」は基本的には一時的な措置であり活動を再開する予定がある場合に用いられます。
終了したわけではないので条件が整えば再び元のような活動が行われます。
「休止」の例文
・『人気バンドが活動休止を発表した』
・『人気漫画の連載が休止になった』
「停止」と「停車」と「休止」の違い
「停止」は物体の運動や活動が一時的に止まることを意味する言葉ですぐに活動再開できる状態を維持したまま短い期間止まることを表します。
「停車」は車両が「停止」することを意味する言葉です。
「休止」はある程度長期間活動を止めることを指し活動再開の可能性を含みます。
まとめ
「停止」と「停車」と「休止」はどれも止めることを意味する言葉ですが状態や時間などの違いで使い分けられます。
それぞれの意味を知り正しい言葉を選んでください。