この記事では、「刹那」と「瞬間」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「刹那」と「瞬間」の違い
「刹那」も「瞬間」も時間的感覚で言えば、短い時間を意味する言葉となります。
そして、この短い時間の中でも時間の長さによって「刹那」と「瞬間」は異なります。
「刹那」は1刹那0.013秒ほどに対し、「瞬間」はおよそ0. 36秒となります。
このことから、強いて言えば、「刹那」よりも「瞬間」の方が時間的には長くなります。
このような違いを含め、より詳しく「刹那」と「瞬間」について説明していきます。
「刹那」と「瞬間」の使い方の違い
時間的には最小単位とも言える「刹那」。
今目の前にあるといった時に使用することができる言葉となります。
「瞬間」の場合は、まばたきする程度の短い時間となり、そのことに重点を置き使い分ける必要があります。
「刹那」と「瞬間」の英語表記の違い
「刹那」は英語表記で、momentです。
「刹那的な」は、momentary [【形式ばった表現】 transient] 《pleasures》.
「刹那主義」は、the principle of living only for (the pleasure of) the moment. となります。
「瞬間」には様々な英語表記があり、timing、minute、instant、moment、second、pinpoint、blink of an eye、instant、trice、new york minuteがあります。
「瞬間に」は、in an instant、【形式ばった表現】 instantaneously、in a twinkling、in a flash。
「瞬間最大風速」は、the maximum instantaneous [momentary] wind velocity
「瞬間接着剤」は、《a tube of》 instant glueとなります。
「刹那」の意味
「刹那」は、インドの伝承の梵語となります。
仏教の時間における最小単位となり、1刹那0. 013秒ほどとなります。
1回指を弾く間に60あるいは65の刹那があると言われています。
もちろん、時間の長さにおいては個人差があるため、必ずしもこの秒数でなければならないということはありません。
「刹那」の意味としては、「今、この時」といったきわめて短い時間を指す際に使用する言葉となります。
「刹那」の使い方
「刹那」を用いた言葉はたくさんあります。
「刹那的」や「刹那主義」。
この両者の場合、後先を考えないといった意味として用いられることも多くなり、あまり、良いイメージで用いられない場合があります。
そのほか、あと先を考えず今この瞬間だけを充実させて生きようとするさま。
特に一時的な享楽にふけるさまを意味する「刹那的な生き方」。
今、この時の楽しさ、楽しみに浸るといった意味となる「刹那の快楽に酔う」などがあります。
「刹那」を使った例文
・『よく、刹那主義の生き方は無計画だと非難されますが、私はそんなことはないと思っています。』
・『例え、この思いが刹那でも彼を思う気持ちは大切にしていきたいと思う。』
・『刹那主義の彼との結婚には、なかなか踏み切ることができない。』
・『刹那という言葉が仏教用語だということを知り驚いた。』
「刹那」の類語
「刹那」の類語には、非常に短い時間(瞬きするは心臓が鼓動する間ほどの)を意味する、須臾、一瞬間、とっさ、咄嗟、モメント、瞬く隙、瞬く暇、一弾指、ちょっとの間、一瞬、モーメント、瞬時、瞬きする間、瞬刻、転瞬、瞬く間などがあります。
「刹那」の対義語
「刹那」の対義語には、限りなく長い年月を意味する「永劫(えいごう)」。
非常に長い時間という意味を持つ「劫」があります。
「瞬間」の意味
きわめて短い時間を意味する「瞬間」。
またたく間。
また、何かをした、そのとたんといった意味があります。
また、「瞬間」の漢字には、「瞬」という文字化用いられていることからもわかるように「またたきをする間」といった単位での短さを意味しています。
「瞬間」の使い方
「瞬間」を用いた言葉はたくさんあります。
「○○した瞬間」といった使い方だけではなく、短い時間で接着可能だという意味を示す「瞬間接着剤」。
短い時間でお湯を沸かすことができることを意味する「瞬間湯沸かし器」。
台風情報などで耳にすることが多い「瞬間風速、最大瞬間風速」。
フラッシュのことを指す「瞬間光」などがあります。
「瞬間」を使った例文
・『事故の決定的瞬間を見てしまった。』
・『彼を見た瞬間、好きになってしまった。これが一目ぼれというのだろうか。』
・『明日、上陸する台風の最大瞬間風速を聞いて恐ろしくなった。』
・『あの人はすぐに怒る。まるで、瞬間湯沸かし器のように…。』
「瞬間」の類語
「瞬間」の類語には、非常に短い時間(瞬きするは心臓が鼓動する間ほどの)を意味する、須臾、一瞬間、とっさ、咄嗟、モメント、瞬く隙、瞬く暇、一弾指、ちょっとの間、一瞬、刹那、モーメント、瞬時、瞬きする間、瞬刻、転瞬、瞬く間などがあります。
「瞬間」の対義語
「瞬間」の対義語は、限りなく長い年月を意味する「永劫(えいごう)」となります。
まとめ
以上のように時間的な感覚で異なってくる「刹那」と「瞬間」。
迷った際には、その点に注意し使い分けてみてはいかがでしょうか。