この記事では、「学部」と「学科」と「専攻」の違いを分かりやすく説明していきます。
「学部」とは?
大学を構成する単位です。
学問ごとに大きく分けられた組織の単位で学科よりも大きくわけてあります。
大学の研究や教育のために設けられた区分で、学校教育法で「学部」は設置が義務づけられています。
「学部」では専任の教員と学生が所属しています。
その学部に応じた研究がなされています。
「学部」は学問の領域に応じて3つに分類できます。
一つが人文科学系です。
これは文学部などがあたります。
もう一つは社会科学系です。
これは法学部、経済学部、教育学部などがそうです。
主に文系と呼ばれる学部がこれです。
最後は自然科学系で主に理系と呼ばれるものですが、理学部、工学部などがあたります。
また最近では、これらのどれにも属さないような学部や、融合している学部などもあります。
グローバル化が進み、文化や社会が複雑に絡み合うようになってきているため、一つの分野では解決できない問題が多くあることが新たな学部が設置されてきている理由です。
「学科」とは?
「学科」は「学部」よりも細かく専門分野に細分化されている科目のことです。
例えば文学部でいうと、英語を研究する学科やフランス語、歴地や心理学など、細かな「学科」が含まれています。
大学入試などでも学科で募集を行う場合もあります。
「専攻」とは
自分が専門的に学んでいる学問の分野です。
自分が一番細かく学んで研究している分野を指します。
「学部」と「学科」と「専攻」の違い
範囲の広さから言うと「学部」「学科」「専攻」の順番になります。
学問の分野から見ると「学部」はかなり大きな括りであると言えます。
その大きな括りの中に「学科」が設置されており、個々の学問に対応しています。
大学などの講義では主に学科ごとに履修要件が定められているので、学科で開講されている授業を受けることになります。
「専攻」は学科のなかに設置されている場合とそうでない場合があります。
設置されていない場合は、履修できる授業の種類が多い傾向があります。
中にはほかの学部の授業であっても単位を取得できたりするものもあり、授業の内容の多様性が図られてきています。
「専攻」は学科よりもさらに細かい内容です。
主にゼミなどで研究している分野などを指したりします。
大学生になってゼミなどに入っていない場合でも、“あなたの専攻はなんですか?”と聞かれた場合には、学部や学科を答えるのではなく“フランス文学専攻です”などと細かい分類を答える方が適切です。
まとめ
これらの言葉は大学に入っていないと、なかなか使用する機会も聞く機会もないため、細かい内容まではよく知らない人が多いと思います。
これらは学問の分野で示している範囲が違います。
混同してしまう人も多いと思いますが、しっかり理解しておくと大学についての話をするときに役立ちます。