この記事では、「愛しい」と「愛おしい」と「愛らしい」の違いを分かりやすく説明していきます。
「愛しい」とは?
2つの意味があります。
ひとつは、愛情を注いでやりたいという気持ちを覚えるさま、心ひかれる気持ちを抱くさまです。
対象となるものは、小さなもの、もろくて壊れてしまいそうなものです。
親にとって生まれたばかりの我が子は守ってやりたい存在でしょう。
生まれたばかりの子は、小さくて壊れてしまいそうな存在です。
そういったものに対して親が抱くような感情を、この言葉は意味します。
物については、あまり使用しません。
もう一つの意味は同情が起こる気持ちのことです。
「愛おしい」とは?
3つの意味があります。
1つめは、愛情を注いでやりたいという気持ちを覚えるさま、心ひかれる気持ちを抱くさまです。
大事にして何かと世話を焼きたくなるようなさまを意味します。
動物が好きな人は、子犬をかわいいと思うことでしょう。
よちよちと歩き、目がよく見えていないようで、自分だけでは何もできないように感じられます。
こういったものを見ると、愛情を注いでやりたいと思ったり、世話をしてやりたいと思ったりします。
そのときの気持ちをこの言葉は意味します。
生物について使うことが一般的です。
2つめは同情が起こる気持ちのことです。
3つめは、つらいことにあって苦しむことです。
「愛らしい」とは
愛情を注ぎたくなるようなさまであるという意味です。
特に小さなものに対してかわいいと思うさまをいいます。
鶏をやや怖く感じる人でも、ひよこは愛情を注ぎたく感じるのではないでしょうか。
小さくて、ふわふわとしていて、かわいがりたくなります。
仔猫はふわふわとした毛で、歩くさまがよちよちとしていて、この姿を見ると愛情を注ぎたくなります。
こういったさまを意味する言葉です。
生物だけでなく、物についてもこの言葉は使われます。
マカロンはころんとしていて、小さくて、カラフルでかわいいです。
この見た目に好感を持てます。
見た目に不快なものを感じるようなら、日本にマカロンは広がらなかったことでしょう。
マカロンのような小さくて好ましく感じられるさまも、この言葉は意味しています。
形のあるもののさまを意味しており、精神状態など形のないもののことではありません。
「愛しい」と「愛おしい」と「愛らしい」の違い
愛情を注ぎたくなるようなさまという意味が同じです。
「愛しい」「愛おしい」は小さなもの、もろくて壊れてしまいそうなものなどについて使うことが多くあります。
生物に使うことが一般的です。
また、同情する気持ちが起こることという意味もあります。
「愛らしい」は好ましく感じられるもの、小さいものなどに使われることが多くあります。
生物に使うだけでなく、物にも使われます。
まとめ
愛情を注ぎたくなるさまという意味が同じですが、その対象となるものが違い、使い方にも違いがあります。