「再就職」と「天下り」と「出向」の違いとは?分かりやすく解釈

「再就職」と「天下り」と「出向」の違いビジネス・就職・転職

新しい職場で働くことを意味する言葉として「再就職」「天下り」「出向」があります。

比較的高齢になってから職場を移す人に使うことが多い言葉ですがそれぞれどのような意味なのでしょうか。

今回は、「再就職」「天下り」「出向」の違いについて解説します。

「再就職」とは?

「再就職」とは、「一度職を離れた人が再び職に就くこと」を意味する言葉です。

職を離れていた期間や理由にかかわらず「一度仕事を辞めた後に別の仕事に就くこと」を指す言葉が「再就職」です。

結婚や出産をきっかけに仕事を辞めた女性が再び仕事に就くことも定年退職で会社を離れた後に別の会社に就職することも全て「再就職」に含まれます。

一般的には「仕事をやめて無職だった人が再び職を見つけて就職すること」を意味する言葉なので働きながら新しい職場を見つけ職場を変えるなど無職期間が存在しない場合は「再就職」という表現を使わず「転職」と表現します。


「再就職」の例文

・『定年退職後関連企業に再就職する』
・『ハローワークに通って再就職先を探す』


「天下り」とは?

「天下り」とは、「早期退職した完了が在職中の地位や経験を活かして有利な条件で民間企業に就職すること」を意味する言葉です。

公務員の中でも特別な地位にある者が民間企業にくだる様子を神が天界から地上にくだることを意味する「天下り」になぞらえた表現です。

本来は「早期退職した完了が職権を利用して関連企業にポストを求めること」を意味していましたが、近年は「親会社の人間が有利な立場や権限を利用して子会社や関連会社のポストに移ること」という意味でも使われています。

既得権益の一種であり公務員による「天下り」は公務員改革によってすでに禁止されています。

「天下り」の例文

・『天下りできた役員は週に2日しか出社しないのに高給が支払われている』
・『天下りではなく実力で就職先を見つける』

「出向」とは

「出向」とは、「会社に在籍しながら別の会社に出向いて業務につくこと」を意味する言葉です。

正社員は在籍する会社で仕事をするのが普通ですが経営指導や会社の立て直しなどの理由により別会社での直接的な業務を求められることがあります。

そのようなケースにおいて「会社の籍を移すことなく現在の会社から送り込まれる形で別会社に出向き新しい職場で業務をこなすこと」「出向」といいます。

「出向」の例文

・『親会社から子会社に出向する』
・『出向でやってきた部長の手腕により現場は大きく改善された』

「再就職」と「天下り」と「出向」の違い

「再就職」「天下り」「出向」はどちらも新しい職場で職に就くことを意味します。

それぞれの違いは「在籍状況」にあります。

「再就職」は元の会社から離職し籍を失ってから新しく職に就くことを指す表現です。

「天下り」は主に公務員に使われる言葉で元の立場や権限を使い有利な条件で会社を移ることを意味する言葉です。

公務員としての籍は失われ民間企業に席を移します。

「出向」では職場と業務内容は新しくなりますが籍は移らず給与も在籍している元の会社から支払われます。

まとめ

「再就職」「天下り」「出向」は仕事の見つけ方も就職する理由も異なる別の言葉です。

日常会話でも使われる表現なので意味を覚えておきましょう。