この記事では、「否認」と「否決」と「否定」の違いを分かりやすく説明していきます。
「否認」とは?
「否認」とは、ある事実を認めないことを言います。
また承認しないということでもあります。
反対語としては「是認」になることも併せて覚えておきましょう。
例えば、何かの犯罪行為をしたと疑われている人が「していない」と言い張ることが「否認」です。
それが本当か嘘かはわかりませんが、とにかく「事実として認めない」ということが「否認」なのです。
「彼は犯行を否認していたが、やはり犯人だった」「いくら否認したところで確たる証拠がある」「この件に関しては否認します」などと使います。
「否決」とは?
「否決」とは、議案を不適当として承認しないことを、合議によって決定することを言います。
反対語は「可決」となりますので併せて覚えておくようにしましょう。
簡単に言えば「否決」は会議した内容が通らないということです。
「不信任案が否決されたことに納得がいかない」「否決になった理由を教えてください」「何度やっても否決されるだけだ」などと使います。
「否定」とは
「否定」とは、そうではないと打ち消すことを言います。
また「嘘である」とすることでもあります。
例えば人つき合いにおいて相手の言うことや、行動に対して悪く思ったり、何か意見するような様子は「否定的」と言い表します。
ようするに「いい」という判断や見方をしないことが「否定」です。
当然ながら「否定的」な態度、言動をしますと相手は不愉快になりつき合いたくない、関わりたくないという対応になっていくことでしょう。
「彼は私に対して否定的な事ばかり言う」「上司が私のやり方を全否定してきた」「噂を否定したが誰も信じてくれなかった」などと使います。
「否認」と「否決」と「否定」の違い
「否認」と「否決」と「否定」の違いを解説します。
この三つの言葉は「認めない」という意味合いが共通しています。
しかし何を認めないのか、意味合いが違っていますので混同しないようにしてください。
「否認」とはある事実を認めないことを言います。
また相手の言い分を聞き入れないという意味でもあります。
「否認」という行動が正しいのか、間違っているのかは、本当か嘘かで違ってきます。
悪いことをしたという事実を「否認」するのは間違ったことです。
しかし何も悪くないのに疑いをかけられた時は「否認」して当然と言えるでしょう。
「否決」とは会議において内容的に不適当として認めないことを議決することです。
一人で決めるのではなく二人以上の者が集まって相談して決めたという意味になります。
「否定」は打ち消すこと、偽りであるとすることを言います。
また人や物事に対して悪い見方をすることでもあります。
このようにそれぞれの言葉の意味が違いますのでふさわしい言葉を選ぶようにしてください。
覚えやすく簡単にまとめますと「否認は事実を認めないこと」「否決は議案が不適当と認め承認しないとすること」「否定はそうではないと打ち消す、嘘であるとすること」となります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「否認」と「否決」と「否定」の違いを解説しました。
それぞれの言葉の意味を正しく理解して使い分けていきましょう。