この記事では、「自然」と「必然」と「当然」の違いを分かりやすく説明していきます。
「自然」とは?
「自然」は「しぜん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「外界にあるもので、人の手が加わっていないもの」という元の意味で、最初からそれが持っているありのままの状態であることです。
2つ目は「そのものに本来備わっている性質」という意味で、持って生まれた本性のことです。
3つ目は転じて「言動にわざとらしさがない様子」という意味で、無理にその様な態度を取っているのではない様子のことです。
4つ目は「ものごとが本来そうであること」という意味で、その様な流れになると決まっていることです。
5つ目は「何もせずにそうなる様子」という意味で、力や刺激を加えられたりせずにものごとが変化することです。
上記に共通するの「ありのままの状態」という意味です。
「自然」の使い方
「自然」は名詞・形容動詞として「自然だ・である」と使われたり、形容詞として「自然な態度」などと使われたり、副詞として「自然に声が出る」などと使われたりします。
基本的に、最初からそれが持っているありのままの状態や、そのままの流れでそうなることに使われる言葉です。
「自然」の例文
・『彼女は人前でも気どらず自然にふるまう』
「必然」とは?
「必然」は「ひつぜん」と読みます。
意味は「それより他になりようがない」という意味で、その状態であれば必ずある結果になることです。
「必」は「かならず」とも読み「きっとそうなること」「間違いなく」という意味、「然」は「しかり」とも読み「ほかでもなくそうなっている」という意味、「必然」で「間違いなくそうなっていること」になります。
「必然」の使い方
「必然」は名詞・形容動詞として「必然だ・である」「必然の結果」などと使われます。
基本的に、それより他になりようがない状態に使われる言葉です。
「必然」の例文
・『この程度であれば予選落ちは必然だろう』
「当然」とは?
「当然」は「とうぜん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「そうなるって当たり前であること」という意味で、誰もがそうなるだろうと思っていることです。
2つ目は「道理にかなっていること」という意味で、筋道を立てて考えれば普通にそうなることです。
上記に共通するのは「当たり前のこと」という意味です。
「当然」の使い方
「当然」は名詞・形容動詞として「当然だ・である」「当然の結果」「当然の報い」などと使われたり、副詞として「当然知っている」などと使われたりします。
基本的に、常識的に考えてそうなるのが当たり前の状態に使われる言葉です。
「当然」の例文
・『彼の実績なら昇進して当然だ』
「自然」と「必然」と「当然」の違い
「自然」は「初からそれが持っているありのままの状態」「そのままの流れでそうなること」という意味です。
「必然」は「それより他になりようがない状態」という意味です。
「当然」は「常識的に考えてそうなるのが当たり前の状態」という意味です。
まとめ
今回は「自然」と「必然」と「当然」について紹介しました。
「自然」は「ありのままの状態」、「必然」は「他になりようがない状態」、「当然」は「当たり前の状態」と覚えておきましょう。