この記事では、「忽然」と「突然」と「唐突」の違いを分かりやすく説明していきます。
「忽然」とは?
「忽然」とは「こつぜん」と読みます。
「忽然」は物事、人が一瞬にして現れる、もしくは消える様子という意味があります。
実際は一瞬では無理なこともあります。
つまり一瞬と思うぐらい短時間、まったく気がつかない間にという時に使うのです。
「あんなにうるさかった音が忽然と止んだ」「さっきまでそこに座っていた女が忽然と消えたなんて誰が信じるんだ」「私たちの前から忽然と姿を消した」などと使います。
「突然」とは?
「突然」は、予想していなかった物事が、前ぶれもなく急に起こるという意味があります。
「いきなり」「だしぬけに」「突如」などが同義語となります。
「突然、泣きだすなんてどうしたの」「突然のことで今は何もわからない」「突然プロポーズしたら、彼女は喜ぶだろうか」などと使います。
「唐突」とは
「唐突」とは「とうとつ」と読みます。
「唐突」は前ぶれもなく何かをして、それが不自然であることという意味になります。
相手に違和感を与える、自然ではないという時に「唐突の感は否めない」などと言い表します。
他に「唐突な質問に対しても彼女は機嫌を悪くすることもなく答えていた」「唐突に言い出すから、何か隠しているのはすぐにわかった」などと使います。
「忽然」と「突然」と「唐突」の違い
「忽然」と「突然」と「唐突」の違いを説明していきます。
この三つの言葉は似た意味合いがありますが、それぞれ違う意味を持っています。
混同することなく、ふさわしい言葉を使えるようになりましょう。
「忽然」は、物事、人が一瞬にして現れたり、消えたりするさまという意味があります。
「忽然と姿を消す」などと言いますが、これは一瞬でいなくなったという意味なのです。
本当に一瞬で消える、現れるといったことは無理ですので、一瞬とも思えるぐらい短時間、気がつかないほど早くといった時に使うと覚えておきましょう。
「突然」は予想外の物事が前ぶれもなく急に起こるという意味になります。
ほとんど「唐突」と同義語と言ってもいいのですが「唐突」は、前ぶれもなく何かを行って、その様子が不自然であるという意味があるのです。
これが微妙な違いとなりますので、不自然さがある時は「唐突」と覚えておくようにしましょう。
例えば相手が急に何かを言い出したとします。
その様子が自然であれば「突然」で、不自然さがあれば「唐突」が当てはまるわけです。
覚えやすく簡単にごく簡単にまとめますと「忽然は一瞬で現れる、消える」「突然は予想外のことが前ぶれもなく起こる」「唐突は前ぶれもなく何かを行って不自然であるさま」となります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「忽然」と「突然」と「唐突」の違いを説明しました。
似た印象がありますが、違う意味を持っています。
それぞれの言葉の意味を正しく理解して、ふさわしい使い方をしてください。