「増殖」と「繁殖」と「生殖」の違いとは?分かりやすく解釈

「増殖」と「繁殖」と「生殖」の違い生活・教育

この記事では、「増殖」「繁殖」「生殖」の違いを分かりやすく説明します。

「増殖」とは?

増えて多くなることや、意図的に手を加えて増やして多くすることを指す単語です。

また、生物の分野では、生物の固体や細胞などが数を増やす現象を指します。


「増殖」の例文

・核燃料サイクル事業の中核を成す高速増殖炉もんじゅは、一九八五年から続く設置許可処分無効確認訴訟で、長らく審理の中身にすら入らず原告適格について争われ、二〇〇五年に国側勝訴の最高裁判決が出ましたが、東日本大震災に伴う福島第一原発事故を契機に廃炉の機運が一層高まり、二〇一六年の閣僚会議で廃止措置移行が決定しました。

・正常な組織では、細胞の増殖などは周囲の状況に応じて制御され、怪我の修復などでは必要な場所でのみ増殖し、不要あるいは害になる惧れがある細胞は、アポトーシスによって排除されますが、癌細胞はこれらの制御を離れ、周囲の正常な組織を押しのけて増殖・浸透し、血流などに運ばれて離れた場所でもまた、増殖を繰り返します。


「繁殖」とは?

植物の場合は、繁り、殖えることを指す言葉です。

動物の場合は、殖え、蔓延ることを指します。

「繁殖」の例文

・ナガツルノゲイトウは侵略的な外来種で、日本国内では種子を付けませんが、生命力が強く、僅か二センチメートル程度の茎の断片からも川などの流れによって拡散し、水田などの湿地や陸地などで次々に発根、発芽して繁殖する為、駆除が非常に困難です。

・動物の月経周期は、その種の繁殖期に連動して変化しますが、人間には繁殖期がない為、通年一サイクルの期間は同じで、年齢別では二十代前半が最も長く、加齢に伴って短くなってゆき、閉経を控えた四十代半ば頃には最も短くなります。

「生殖」とは

産まれ、殖えることを指す単語です。

生物の分野では、生物が同一種類の新しい個体を作る現象で、有性生殖と無性生殖があります。

「生殖」の例文

・生殖細胞は、減数分裂によって作られる受精の為の細胞で、一般的には精細胞と卵細胞などの配偶子を指しますが、広義には無性生殖の胞子なども含みます。

「生殖補助医療の提供等及びこれにより出生した子の親子関係に関する民法の特例に関する法律」によって、女性が自分以外の女性の卵子を用いた生殖補助医療で懐胎・出産した場合は、出産した女性をその子の母と定め、妻が夫の同意を得た上で夫以外の男性の精子を使った生殖補助医療で懐胎した子は、夫はその子の嫡出否認ができないと定められています。

「増殖」と「繁殖」と「生殖」の違い

増殖は、生物以外についても使用する単語です。

繁殖は、植物の場合と動物の場合で若干、意味が異なるので注意が必要です。

生殖は、生物が同じ種類の新しい個体を作る現象、簡単に言うと子孫を残すことを指します。

まとめ

「増殖」「繁殖」「生殖」はそれぞれ、使用できる対象が異なるので、文脈等に注意が必要です。