昔、中学の理科の授業で「電力量」「熱量」「発熱量」の定義を学んだことがあるかと思います。
日常生活の中ではこれらの言葉を使うことはあまりないでしょうが、これらの意味を覚えていらっしゃるでしょうか?
そこでこの記事では、「電力量」と「熱量」と「発熱量」の違いを分かりやすく説明していきます。
「電力量」とは?
「電力量(でんりょくりょう)」とは「電力を時間で積分したもの」、あるいは「電気回路において電気がする仕事」という定義になっています。
「電力量」は仕事の一種として定義されており、「エネルギーの単位=仕事の単位」で表わされています。
一般的には「ジュール (J)」という単位が知られていますが、国際単位は 「SI」となっており、電力における仕事率の単位としては「W(ワット)」用いられているのです。
「電力量」の例文
「電力量」の例文としては、以下のようなものがあります。
・『電力量を求めなさい』
・『この機器の電力量がどの程度か』
「熱量」とは?
「熱量」は「ねつりょう」と読みますが、一般的には「エネルギーとしての熱の量」として解釈されています。
「高温の状態にある物体が低温に向かう物体の熱や発熱」、あるいは「吸熱化学の反応で発生したり吸収される熱」という表現で言い換えることもできます。
2つの物体を見た時に、その間を伝わる熱や燃料・食品が持っている熱を比較・数値化できる量として捉えるここともでき、単位は「ジュール (J)」で示します。
「熱量」の例文
「熱量」の例文には以下のようなものがあります。
・『温度まで冷却される時に放散される熱量を発熱量よと言う』
・『通電時の熱量がすごい』
「発熱量」とは
「発熱量(はつねつりょう)」は「一定の単位の燃料が完全に燃焼した時に発生する熱量のこと」を指しています。
「発熱量」の例文
「発熱量」の例文は以下の通りです。
・『物体間のエネルギーが移動した時の発熱量を導きだしなさい』
・『この物質の発熱量は大きい』
「電力量」と「熱量」と「発熱量」の違い
ここで「電力量」と「熱量」と「発熱量」の違いを見てみましょう。
電熱線に電気が流れた場合で考えてみますが、通電時に電気エネルギーは熱量に変わり、モーターは電気エネルギーを運動に変えることが知られています。
この時にはよ発熱した力が利用されずにも電気エネルギーとして消費されるのですが、一定時間電流が流れたときに消費された電気エネルギーの総量を「電力量」と呼んでいるのです。
また、電熱線で電気エネルギーを熱エネルギーに変割った時に、電熱線から発生する熱エネルギーの量を「熱量」と呼び「J(ジュール)」という単位で表示。
「発熱量」は「電熱線や電気器具を使った時に発生する「熱の量」のことを意味しています。
整理すると、「電気量」は「通電により発生したエネルギー」、「熱量」は「物質が元々持っている発熱するためのエネルギー」、「発熱量」は熱が出た分のエネルギー」と言うことができます。
まとめ
「電力量」と「熱量」と「発熱量」の意味と違いを見てきましたが、かなり専門的な言葉のために理解が難しいかもしれません。
この記事を見て、中学の時に学んだことを思い出すだけでも意義があるでしょう。