この記事では、「得る」と「獲る」と「取る」の違いを分かりやすく説明していきます。
「得る」とは?
「得る」は「える」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「努力して自分の物にする」という意味で、自ら一生懸命行動して手に入れることを言います。
2つ目は「理解できる」という意味で、内容に対して納得できることを言います。
3つ目は「好ましくないものを身に受ける」という意味で、罪や病気など、災いを被ることを言います。
4つ目は動詞の連用形に付き「その様な可能性がある」という意味で、「あり得る」「起こり得る」などに使われます。
上記に共通するのは「手に入れる」という意味です。
「得る」の使い方
「得る」は動詞として「得る・得た」と使われたり、副詞として「得て」と使われたりします。
基本的に、自分のものとして手に入れたり、身に受けたりすることに使われる言葉です。
「得る」の例文
・『一生懸命練習して競技会に参加できる権利を得た』
「獲る」とは?
「獲る」は「える」または「とる」と読みます。
いずれの読み方も「狩りや漁などで、生き物を捕まえること」という意味です。
「獲る」の使い方
「獲る」は動詞として使われ、「える」と読む場合は「獲る・獲た」「獲て」と使われ、「とる」と読む場合は「獲る・獲った」「獲って」と使われます。
基本的に、山や海で、動物や魚などを捕らえて手に入れることのみに使われる言葉です。
「獲る」の例文
・『山で鹿を獲ってジビエ料理にした』
「取る」とは?
「取る」は「とる」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「手に持つ」という意味で、直接手でつかんだり、握ったりして持つことを言います。
2つ目は「ある考え方を守る」という意味で、自分の意思を通して行動することを言います。
3つ目は「さまざまな方法で自分の所有にする」という意味で、人から貰ったり、奪ったり、注文したり、お願いして許可を取ったり、予約したり、引き受けたりして自分のものにすることを言います。
4つ目は「形や調子を真似る」という意味で、物の型抜きをしたり、リズムに合わせたりすることを言います。
5つ目は「場所や時間を必要とする」という意味で、手間や労力がかかることを言います。
上記に共通するのは「ある状態になる」という意味です。
「取る」の使い方
「取る」は動詞として「取る・取った」と使われたり、副詞として「取って」と使われたりします。
基本的に、様々な方法で手に入れたり、身に付けたり、ある状態を保つことに使われる言葉です。
「取る」の例文
・『商品を手に取ってじっくりと眺める』
「得る」と「獲る」と「取る」の違い
「得る」は「自分のものとして手に入れたり、身に受けたりすること」という意味です。
「獲る」は「山や海で、動物や魚などを捕らえて手に入れることのみに使われる」という意味です。
「取る」は「様々な方法で手に入れたり、身に付けたり、ある状態を保つこと」という意味です。
まとめ
今回は「得る」と「獲る」と「取る」について紹介しました。
「得る」は「手に入れる・身に受ける」、「獲る」は「獲物を捕らえる」、「取る」は「手に入れる・ある状態になる」と覚えておきましょう。