「因縁」と「因果」と「運命」の違いとは?分かりやすく解釈

「因縁」と「因果」と「運命」の違い生活・教育

普段何気なく目にしたり耳にしたりする言葉の中には、意味合いの似た言葉や違いがよく分からない言葉があります。

そんなこと言葉の中に「因縁」「因果」「運命」というものがあります。

果たしてこれらの言葉にはどのような違いがあるのでしょうか。

この記事では、「因縁」「因果」「運命」の違いを分かりやすく説明していきます。

「因縁」【いんねん】とは?

「因縁」とは仏教用語で、物事が生じる原因を指す言葉です。

一般的には主に人との関係性を表しており、何かしらの原因により特定の人と長い間続いている関係性を表現した言葉になります。

よく「因縁の対決」という言葉を耳にするかと思います、これは過去に何か大きな原因により関係を持った二者が、原因となった出来事に関する対決をすることを意味した言葉です。

また「因縁をつける」という言葉は、後々関係引きずりそうな原因を付けるといったような意味合いがあります。


「因縁」の例文

・『何かにつけて競い合っている二人の間には、何かしらの因縁があるに違いない』
・『町のヤンキーから因縁をつけられた』


「因果」【いんが】とは?

「因果」とは仏教用語で、今存在している物事は過去に行った行為の結果であり、またそれはこの先の出来事の原因であることを指す言葉です。

「因縁」は主に人同士の関係性を表していましたが、「因果」は一見違うように見える出来事同士の関係性を表した言葉になります。

よく「因果関係」という言葉を耳にするかと思いますが、これはある二つの出来事の関係という意味です。

そして例えば「因果関係がない」ということになれば、二つの出来事の関係性はないということになります。

「因果」の例文

・『二つの事件の因果関係を調べる必要がある』
・『因果応報とは、良い行いをすれば良い結果が訪れ悪い行いをすれば悪い結果が訪れるという意味です』

「運命」【うんめい】とは?

「運命」とは、人の思いや行動に関係なくその人に訪れる幸せ不幸の出来事を引き起こす力のことを意味した言葉です。

例えば「運命の人」とは、自分が過去どんな行動を取っていたとしても必ず出会うことになっていた人というような意味合いです。

「運命」の例文

・『運命の人が現れるのを待ち続けて40年が経ってしまった』
・『きっとこうなることは運命だったのだ』

「因縁」と「因果」と「運命」の違い

「因縁」とは、「ある原因による人同士の繋がり」という意味合いです。

対象は人間が主で、「繋がり」ということに重きを置いた言葉です。

「因果」とは、「ある原因により起きた結果との繋がり」という意味合いです。

対象は出来事が主で、「原因と結果」ということに重きを置いた言葉です。

「運命」とは、「人の行動や思いに関係なく訪れる出来事を引き起こす力」という意味合いです。

どんな原因があったとしても変わらない結果といったニュアンスの言葉なので、先述の「因縁」「因果」とは矛盾するような言葉であるとも言えます。

まとめ

「因縁」「因果」「運命」について述べてきましたがご理解いただけましたでしょうか。

なかなか解釈が難しい部分もあったかもしれませんが、この記事の内容が皆様のお役に立てるなら幸いです。