「推奨」と「勧奨」と「おすすめ」の違いとは?分かりやすく解釈

「推奨」と「勧奨」と「おすすめ」の違い生活・教育

同じような言葉である「推奨」「勧奨」「おすすめ」ですが、それぞれ違いや使い分けはあるのでしょうか?

この記事では、「推奨」「勧奨」「おすすめ」の意味や違いについて分かりやすく説明していきます。

「推奨(すいしょう)」の意味とは?

「推奨」とは、「優れているものを人にすすめること」「取り持ってある人を推薦すること」を意味する言葉です。

「推」という字は「推(お)す」とも書き、「前へおし出す」「おしあげる」「選んですすめる」などの意味を含んでいます。

「奨」という字にも「すすめる」の他、「はげます」「力づける」「たすける」という意味が含まれます。


「推奨」を使った例文

・『生活習慣病を予防するには、適度な運動と規則正しい食生活が推奨されている』
・『市役所では、書類の申込みは窓口に出向くよりも、インターネットでの手続きを推奨している』
・『メンテナンスオイルを購入する際は、メーカー推奨品を選ぶようにしている』


「勧奨(かんしょう)」の意味とは?

「勧奨」とは、「相手にあることをやるように促して、励まし、すすめること」「ほめて引き立てること」を意味する言葉です。

「勧」という字は「勧(すす)める」とも書き、「奨」と同じく「すすめる」「励ます」という意味を含みます。

「勧奨」を使った例文

・『手に職をつけるためにも、資格の取得を勧奨された』
・『低金利時代であることから、貯蓄だけでなく、投資などの資産運用が勧奨されている』
・『思い悩んでいる友人に偉人の伝記や実業家の著作に触れてみることを勧奨した』

「おすすめ」の意味とは?

「おすすめ」とは、主に「相手にあることをやるように促すことや仕向けること」を意味する言葉です。

「すすめる」の名詞形である「すすめ」に、「お話」「お礼」のように、接頭辞の「お」を付けて丁寧な表現にしたものが「おすすめ」となります。

漢字になおす場合、「お薦め」「お勧め」「お奨め」の3つの表現があり、それぞれに細かいニュアンスの違いを含んでいます。

「お薦め」=対象である人やモノが採用されるように働きかけることを指し、やや強めの指定や強制のニュアンスを持つ。

「お勧め」=(使用や参加など)相手が何かの「行為」をするように促すことを指し、助言や提案に近いニュアンスを持つ。

「お奨め」=商品やサービスなど、主に「モノ」を対象として、相手に良い点を挙げて、すすめ励ますことを指す。

ただし、「おすすめ」は上記のように細かく漢字で使い分けられるよりも、やわらかい表現かつ、それぞれのニュアンスを包括した形として「おすすめ」「オススメ」として表現されていることが比較的多いようです。

まとめ

「推奨」「勧奨」「おすすめ」はいずれも「相手に何かをすすめること」を指す類似語です。

「勧奨」は主に相手に対して、ある「行為」をやるようにすすめる場合に用いられ、「推奨」「行為」の他、商品やサービスなど「モノ」をすすめる場合にも用いられます。

「おすすめ」「オススメ」とも表記され、「お薦め」「お勧め」「お奨め」のより砕けた表現であり、かつ、それぞれの持つ細かいニュアンスを包括していると言えます。