「幽閉」と「隠居」と「蟄居」の違いとは?分かりやすく解釈

「幽閉」と「隠居」と「蟄居」の違い生活・教育

この記事では、「幽閉」「隠居」「蟄居」の違いを分かりやすく説明していきます。

「幽閉」とは?

「幽閉」「ゆうへい」と読みます。

意味は「ある場所に人を閉じ込めて外に出さないこと」という意味で、薄暗い場所に人を閉じ込めて一切外に出られない様にすることです。

「幽」「かくれる」「ひそむ」「とじこめる」という意味、「閉」「とじる」とも読み「出入り口をすきまなくふさぐ」という意味、「幽閉」「隠れた場所に入れて出入口を隙間なくふさぐこと」になります。


「幽閉」の使い方

「幽閉」は名詞として「幽閉する・した」「幽閉される・された」などと使われたり、副詞として「幽閉して処刑を待つ」などと使われます。

基本的に、人を暗く隠された場所に閉じ込めて外に出さないことに使われる言葉です。


「幽閉」の例文

・『官軍により反逆者は全員地下牢に幽閉された』

「隠居」とは?

「隠居」「いんきょ」と読み、意味は以下の通りです。

1つ目は「組織や家業などから離れて、静かに暮らすこと」という意味で、組織でする仕事をやめて、自宅や田舎などでひっそりと暮らすことです。

2つ目は「俗世会を離れて山奥などに隠れ住むこと」という意味で、世の中が嫌になり、人気のない場所に住んで人里に出てこないことです。

3つ目は「江戸時代の刑罰で、公家や武家に地位を退かせて息子などに継がせること」という意味です。

上記に共通するのは「現職を退く」という意味です。

「隠居」の使い方

「隠居」は名詞として「隠居する・した」「ご隠居さん」「隠居生活」などと使われたり、副詞として「隠居して暮らす」などと使われたりします。

基本的に、組織や稼業など、社会的な職業から離れて静かに暮らすことに使われる言葉です。

「隠居」の例文

・『お隣のご隠居さんはいつも友人と碁を打っている』

「蟄居」とは?

「蟄居」「ちっきょ」と読み、意味は以下の通りです。

1つ目は「ずっと家の中に引きこもっている状態」という意味で、長期間家に引きこもり出て来ないことです。

2つ目は「江戸時代の刑罰で、武士を一定期間ある場所に謹慎させること」という意味です。

3つ目は「虫などが地中で冬眠すること」という意味で、春になって土から出てくることを「啓蟄(けいちつ)」と言います。

上記に共通するのは「引きこもる」という意味です。

「蟄居」の使い方

「蟄居」は名詞として「蟄居する・した」と使われたり、副詞として「蟄居して読書する」などと使われます。

基本的に、家の中に引きこもって出てこない状態や、虫などが土の中で冬眠する様子に使われる言葉です。

「蟄居」の例文

・『週末は蟄居してゲームにいそしむ』

「幽閉」と「隠居」と「蟄居」の違い

「幽閉」「人を暗く隠された場所に閉じ込めて外に出さないこと」という意味です。

「隠居」「組織や稼業など、社会的な職業から離れて静かに暮らすこと」という意味です。

「蟄居」「家の中に引きこもって出てこない状態」「虫などが土の中で冬眠する様子」という意味です。

まとめ

今回は「幽閉」「隠居」「蟄居」について紹介しました。

「幽閉」「人を閉じ込めること」「隠居」「仕事を離れて静かに暮らす」「蟄居」「引きこもる」と覚えておきましょう。