この記事では、「やせ我慢」と「強がり」と「我慢」の違いを分かりやすく説明していきます。
「やせ我慢」とは?
「やせ我慢」は「?せ我慢」と書き「やせがまん」と読みます。
意味は「無理にこらえて平気な顔をしている様子」で、辛い、苦しいと思っても、顔に出さずに平然としている様子のことです。
「やせ我慢」の由来は、昔の日本で貧しい家柄の人達が、不自由な生活を送りながら痩せるまで我慢していることから来ています。
江戸時代になり、「武士は食わねど高楊枝」ということわざの意味と混同されて、「無理して平気な顔をする」という意味で使われる様になりました。
「やせ我慢」の使い方
「やせ我慢」は名詞として「やせ我慢する・した」と使われることが多くなります。
基本的に、辛いと思っているのに無理にこらえて平気な顔をしている様子に使われる言葉です。
「やせ我慢」の例文
・『彼は空腹なのにやせ我慢して食事に手を付けなかった』
「強がり」とは?
「強がり」は「つよがり」と読みます。
意味は「人に弱みを見せまいととして、見栄を張ったり強いふりすること」で、人に見くびられなくなくて、虚勢を張る様子のことです。
動詞「強がる」の連用形が名詞化した言葉です。
「強がり」の使い方
「強がり」は名詞・形容動詞として「強がりだ・である」「強がりを言う・言った」などと使われたり、形容詞として「強がりな素振り」などと使われたり、副詞として「強がって見せる」などと使われます。
基本的に、人に弱みを見せたくなくて、見栄を張ったりことさら強いふりをする様子に使われる言葉です。
「強がり」の例文
・『彼女は独りぼっちの方が充実して楽しいと強がりを言った』
「我慢」とは?
「我慢」は「がまん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「耐え忍ぶこと」という意味で、辛いことや苦しいことをこらえることです。
2つ目は「仏教用語で、我に執着して高慢な態度を取ること」という意味で、こちらが元の意味になります。
上記に共通するのは「自分に執着する」という意味です。
「我慢」の使い方
「我慢」は名詞として「我慢する・した」「我慢が足りない」「我慢の限界」「我慢強い」などと使われます。
基本的に、日常で使われる場合、辛いことや苦しいことを辛抱する様子に使われる言葉です。
「我慢」の例文
・『嫌なことがあっても試練だと思って我慢する』
「やせ我慢」と「強がり」と「我慢」の違い
「やせ我慢」は「辛いと思っているのに無理にこらえて平気な顔をしている様子」という意味です。
「強がり」は「人に弱みを見せたくなくて、見栄を張ったりことさら強いふりをする様子」という意味です。
「我慢」は「辛いことや苦しいことを辛抱する様子」という意味です。
まとめ
今回は「やせ我慢」と「強がり」と「我慢」について紹介しました。
「やせ我慢」は「こらえて平気な顔をする」、「強がり」は「虚勢を張る」、「我慢」は「耐え忍ぶ」と覚えておきましょう。