「協働」「共同」「連携」という3つの言葉は、どれも一緒に協力して物事に取り組むことを意味しています。
同じようで違う意味や漢字を含んでおり、この記事では「協働」と「共同」と「連携」の違いや意味を例文を用いて分かりやすく説明していきます。
「協働」とは?
「協働」とは「きょうどう」という読みで、別々の団体が同じ目的を達成するために協力して働くことを言います。
普段はライバル同士の企業や行政、民間など、立場はさまざまで特にメーカーと民間の生産者という全く違う仕事をしている団体同士が協力して1つのものを作るという場合にも「協働」という言葉が使われます。
「協働」の例文
・『この問題は国、地方自治体、国民、みんなで協力して行う必要のある協働事業です』
・『A社とB社が協働で事業を行うというニュースが全国で話題になっている』
「共同」とは?
「共同」は「協働」と同じく「きょうどう」という読みで、比較的一番身近にある言葉と言えます。
意味は2人以上の人が集まって、力を合わせて同じ目的に向かって作業することを言います。
力を合わせるという意味を含む言葉ではありますが、その他にも他の人と一緒に使用するという意味で「共同浴場」や「共同トイレ」「共同キッチン」など、アパートやシェアハウスで多く見かける言葉にも使用されています。
「共同」の例文
・『ここの宿泊施設はトイレとお風呂を宿泊者が共同利用する決まりになっています』
・『この商品は、○○企業と○○株式会社の2社が共同開発して作られた新商品です』
「連携」とは?
「連携」は「れんけい」という読みで、連絡を取り合いながら、1つの物事を進めていくことを言います。
別々の企業や団体同士が同じ目的に対して、お互いに連絡を取り合いながら協力して物事に取り組むという場合に使用される言葉です。
「連携」の例文
・『今日のサッカーの試合では選手同士の連携プレーが重要となります』
・『運動会は学校側と保護者が連携を図ることが成功に繋がります』
「協働」と「共同」と「連携」の違い
「協働」と「共同」は読み方は一緒ですが、「協働」は仕事や事業において協力して物事を成功させるために働くといった意味で、「共同」は仕事や事業に限らずともに同じことを協力して行う、ともに物を利用するなどといった意味合いがあり、対象となってくるものに違いがあります。
3つの言葉の中で最も違う意味を持つのが「連携」という言葉です。
「連携」は一緒に物事を進めるという点では一緒ですが、お互いに連絡を取り合いながら協力して物事に取り込むという意味で「お互いに連絡し合いながら」という点が違うポイントになります。
同じような意味合いなので、混同して使用されがちですが、今はどの言葉を使用すべきか的確に判断して正しく使い分けるようにしましょう。
まとめ
ここでは「協働」「共同」「連携」という3つの言葉の意味や違い、使い方などを例文を用いながら紹介してきました。
同じような意味合いを持つ言葉でも、漢字が違うことで使用される対象やシチュエーションも違います。
同じように使用されることもありますが、一番適した言葉を対象やシチュエーションによって正しく使用できるように自分の知識の1つとして覚えておきましょう。