日本語には同じ読み方をする同音異義語という言葉があります。
発音は同じでも全く異なる解釈となるもの。
そのような言葉に「適用」と「摘要」があります。
また、これに近い発音で「適応」という言葉もあるのですが、これらの言葉発はどのような意味や相違点があるのでしょうか?
そこでこの記事では、「適用」と「摘要」と「適応」の違いを分かりやすく説明していきます。
「適用」とは?
「適用」は「てきよう」という読み方をする言葉です。
意味は「法律・規則・方法などを物事に当てはめて使うこと」や「特定の法令の規定を特定の事項・特定の人や特定の事件などに対して個別的にそのままあてはめて働かせること」とい意味があります。
「適用」の例文
ここで「適用」の例文を2つほど挙げてみました。
・『本日申し込んだ契約内容はさくじつから変更になった新しい料金プランが適用されることになります』
・『今月で当店は開店10周年を迎えますが、本日オーダーしてもらったメニューは1割引きの料金を摘要させて頂きます。
「摘要」とは?
「摘要」も「てきよう」という読み方ななります。
意味は「要点を抜書きすること」や「その抜書き」ということを指しています。
「摘要」の例文
「摘要」の例文は次のようなものになります。
・『論文をザッと一通り読んで見たのですが、あまりのボリューム数なので、その中身の摘要をまとめる必要があります』
・『彼のレポートの摘要に目を通しましたが、内容がよく理解できずどのように解釈すればいいのか参っています。恐らく時間をかけて全内容を熟読するしかないでしょう』
「適応」とは
「適応」は「てきおう」という読み方になります。
意味は「その情況によくかなうこと」、歩いた「生物の形態や機能などがその生活環境に適合していること」と言ったようなことを指しているのです。
「適応」の例文
「適応」の例文を挙げると、以下のような文章が考えられます。
・『環境の変化に適応できない動物はこれまでにも多くが絶滅してしまったのだろう。シロクマも近いうちにそうなる可能性が否定できないのです』
・『確かにこの地域は自然環境が厳しいのが現状です。これに慣れるためにはこの環境の変化に適応するしかないのです』
「適用」と「摘要」と「適応」の違い
では、ここで「適用」と「摘要」と「適応」の違いを見ていくことにいたしましょう。
「適用」は前述の通り「法律・規則などをあてはめて用いること」でした。
言い換えると、「法律や規則を具体的な事例にあてはめて、効力を発揮させること」を意味していました。
言い換えると「規則や法律に合った条件に当てはめること」や「施行された法律をある対象に当てはめること」を指しているのです。
「摘要」の意味は「要点を抜き出して記すこと」、あるいは「その抜書き」のことを指しています。
そのために「大切な箇所を抜き書きしたり、全体の中で大事な部分だけを抜き出して要点をまとめるようなことな意味で使われています。
「適応」は「その場の状況や環境によくあてはまること」、または「環境に合うように行動や考え方を変えること」といったようなことを指しています。
このことから「適応」は「時代に適応した」や「変化に適応」「環境に適応」「状況に適応」などのように使われるのです。
まとめ
ここまで「適用」と「摘要」と「適応」の違いを見てきました。
これらの言葉の解釈はかなり異なっていることがお分かり頂いたかと思いますが、忘れないように何度もチェックインしておいてください。