この記事では、「半生」と「人生」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「半生」と「人生」の違い
「半生」は読み方によって意味が違います。
「はんしょう」と読むと、生きるか死ぬかの境目という意味になります。
「はんせい」と読むと、この世に命を受けて、この世から去るまでの2分の1のあたりのことという意味になります。
ここでは「はんせい」と読むときの意味で解説します。
「人生」には、2つの意味があります。
1つめは、人間がこの世といわれる場所で生活をすることです。
もう一つは、この世で命を持って生活をしている間のことです。
どちらの言葉もこの世に関係する意味を持っていますが、同じことを意味しているのではありません。
「半生」は、人間がこの世といわれる場所で生活している間の2分の1くらいのところを意味しています。
厚生労働省の2019年の発表では、日本人の平均寿命は女性が87. 45歳で、男性が81. 41歳でした。
この2分の1くらいなので、80歳まで生きるとしたらだいたい40歳くらいのことを指していることになります。
しかし、この言葉事態には具体的に何歳という意味は含まれていません。
「人生」は、この世に誕生してからあの世に帰っていくまでの長さのことを表しているのではなく、生命があって活動をしていくことに重きをおいています。
「半生」と「人生」の使い方の違い
この世に誕生をしてから、この世から去っていくまでの間の、だいたい2分の1くらいの時点について「半生」を使用します。
誕生してから死ぬまでの半分くらいの長さを指しています。
この世に誕生をして、この世から去っていくまでの間や、この世に誕生をして活動をしていくことについて「人生」を使用します。
長さのことではありません。
「半生」と「人生」の英語表記の違い
「半生」は英語で“half a lifetime”や“half his life”などと表現をします。
「人生」は英語で“life”や“one’s life”と表現をします。
「半生」の意味
「半生」とは、この世に生まれてから、この世を去るまでの間の半分のこと、あるところまで送ってきた生きてきた期間のことです。
幼稚園生の年齢は、3歳から6歳くらいです。
まだ、生まれてから多くの年月が経っていません。
3歳の半分の年月は1歳6か月になります。
現在80歳の人からすると、生きている期間がまだとても短いと思えることでしょう。
生きている間の半分のことですが、3歳児の半分の年齢、つまり1歳6か月のことを指して「半生」とはあまりいいません。
多くの場合、長い年月生きていて、その間の期間のことをいったり、生きてきた期間の半分くらいの期間のことをいったりします。
また、若いころのことではなく、年齢を重ねてからの年月のことを指す場合が多いです。
人間はいつこの世を去るかわかりません。
そのため、この世に生まれて、この世を去るまでの半分の期間とはどれくらいなのか、具体的な数値で示すことはできません。
日本人の平均寿命は85歳くらいですが、世界にはもっと長生きする人もおり、世界最高齢として記録されている年齢は117歳です。
85歳の人生の半分と117歳の人生の半分は、長さが全く違います。
「半生」の使い方
生まれてから死ぬまでの2分の1くらいの長さのこと、これまで生きていた時間のことを指して使用をします。
生まれてから死ぬまでの2分の1くらいの長さについては、成人後の年月のことを指す場合が多く、また使用するのはある程度の年齢を重ねている場合が多いです。
10歳未満については、あまりいいません。
「半生」を使った例文
・『半生を明かした』
・『半生を語った』
・『彼女の半生を文章にする』
・『○○氏の半生に迫る』
「半生」の類語
「人生」が類語です。
「半生」の対義語
対義語はありません。
「人生」の意味
「人生」には、2つの意味があります。
1つめは、人間がこの世と呼ばれる現実の世界で生きていくことです。
人間は夜になると眠り、夢を見ることがあります。
夢の世界はこの世ではありません。
この世とは、今生きている現実の世界のことです。
この現実の世界で生命を持って活動していくことを意味している言葉です。
人間以外の動物や植物も、この世に命を受けて生活をしていますが、それらの生物については「人生」とは言わないことが一般的です。
もう一つの意味は、人間がこの世と呼ばれる現実の世界で生きている間です。
人間には寿命があります。
世界最高齢とされているのは117歳で、人間は長くても120歳くらいまでしか生きられないだろうといわれています。
つまり、この世に誕生したら、いつかこの世から去るときがくるのです。
「人生」は、この世に誕生してから、この世を去るときまでの間を意味しています。
「人生」の長さは人によって異なります。
生まれてすぐにこの世を去ってしまう人もいれば、100年以上この世に生きている人もいます。
どれくらいの長さなのかという意味は含まれていない言葉です。
「人生」の使い方
この世で生命を持って活動をすることや、この世で生命を持っている間のことを指して使用をします。
この世で生命を持って活動する意味では、生活をしていくという点に重きをおいています。
また、人間に対して使用する言葉で、人間以外の動物や植物については使用しないことが一般的です。
「人生」を使った例文
・『人生で何度もあることではない』
・『ともに人生を歩んでいきたい』
・『人生には楽もあれば苦もある』
・『人生の終わりに近づいてきた』
「人生」の類語
「生」「ライフ」が類語です。
「生」には、生きていること、いのちという意味があります。
人が生きていくための力のことを指しています。
「ライフ」は生命のことです。
「人生」の対義語
対義語はありませんが、強いて言えば生きている間ではないという意味で「死」です。
まとめ
人間が生きていくことに関係する意味を持つ2つの言葉ですが、「半生」は長さのことやこれまで送ってきた期間を指しており、「人生」は生活していくことを指している点に違いがあります。