日本語には同じ読み方をしながら、意味が異なる同音異義語というものがあります。
「そう」という読み方をする「沿う」と「添う」と「副う」などの言葉もその類いになるでしょう。
しかし、どのような意味の違いが有るのでしょうか?
そこでこの記事では、「沿う」と「添う」と「副う」の違いを分かりやすく説明していきます。
「沿う」とは?
「沿う」は「そば近くにいる」「付き添う」「つきまとう」「連なるものなどの形のままにつき従う」などの意味を持っています。
長く続いているものに離れないように付き従ったり、何かに並行した形で続いている時に使われてます。
「沿う」の例文
「沿う」の例文を見てみることにしましょう。
どのような文章になるでしょうか?
・『この流れに沿って次のストーリーを考えてみましょう。皆さんの創造性を発揮しましょう』
・『この道路に沿って照明灯が設置されていますが、とても見事なライトアップが考慮されていて、素晴らしい景観です』
「添う」とは?
「添う」は「そばにいる」、あるいは「加わる」などの意味を持っている言葉です。
「添う」の例文
「添う」の例文は次のようなものになります。
・『これまで2人で寄り添って生きて来たのです。そのおかげでここまでやってこれました。私1人ではここまでは無理だったと思います』
・『この資料では全く意味が伝わりません。申し訳ないですが、補足資料を添えて再度提出してください』
「副う」とは
「副う」は「そばを離れずにいる」「ぴったりつく」「夫婦になる」「連れそう」「親しく交際する」「目的どおりになる」「かなうようにする」といったような意味があります。
「副う」の例文
「副う」の例文は以下の通りです。
・『家内は身体が弱いので副ってやりたいのです』
・『私の影の形に副うように一緒にいてくれるのでうれしいの。ありがとう』
「沿う」と「添う」と「副う」の違い
ここで「沿う」と「添う」と「副う」の違いを見ていきましょう。
「沿う」は、「長く続くものにそって進む」「方針や基準などにしたがう」という意味で使われています。
「大きな雲が列島を沿うように広がって行く」や「社長の方針に沿って進めて行く」というような使い方です。
「添う」は、「そばにいる」や「付け加える」という意味で使われており、「病院に付き添って行く」「寄り添うように高く昇って行く魂」といような使い方になります。
「副う」になると「主となるものそばにいる」という意味で使われており、前の2つとは異なる意味になります。
まとめ
これまで「沿う」と「添う」と「副う」の違いを説明してきました。
「そう」という読み方のために混同しやすくなってしまうのですが、じっくり調べてくとかなり解釈に違いがあります。
このように解釈が大きく異なって来る言葉があるので、同音異義語を目にした時はできるだけすぐに調べてチェックしておくようにしておきましょう。