「態勢」と「体勢」と「大勢」の違いとは?分かりやすく解釈

「態勢」と「体勢」と「大勢」の違いとは?生活・教育

日本語には同じ読み方でも異なる解釈になる同音異義語という種類の言葉があります。

その中で「たいせい」という読み方をする言葉に「態勢」「体勢」「大勢」があります。

これら3つの言葉にはどのような意味があるのでしょうか? そこでこの記事では、「態勢」「体勢」「大勢」の違いを分かりやすく説明していきます。

「態勢」とは?

「態勢」「物事に対する身がまえや状態」を意味する言葉です。


「態勢」の例文

「態勢」の例文を見ると以下のようなものが挙げられます。

・『今、かなりの軍勢が押し寄せているとの知らせが入った。攻撃態勢に移ってくれ』
・『緊急事態なんだ。24時間態勢を取るように全部署に指示を出してくれ』


「体勢」とは?

「体勢」「体のかまえ」「姿勢」「何かをしようとするときのからだのかまえ」「ある物事に対する身がまえや状態」といったような意味を持っています。

「体勢」の例文

「体勢」の例文では以下のような文章があります。

・『大きな衝撃波が近づいているぞ。体勢を構えておけ』
・『体勢を崩してしまって、バイクから転げ落ちてしまった。大きな怪我をした』

「大勢」とは

「大勢」「物事のおおすじとなる形勢」、あるいは「物事の一般的な傾向」「大体の状況」という意味を持っていますが、「世の成行き」ということを指すことがあります。

「大勢」の例文

「大勢」の例文を見ると以下ような文章ができます。

・『かなり苦戦したけど、ほぼ試合の大勢が決まったようだね』
・『地方ではかなり苦しんでいるけど、大勢には影響はないよ。そんなに心配するな』

「態勢」と「体勢」と「大勢」の違い

ここで「態勢」「体勢」「大勢」の違いを見て行くことにします。

「態勢」 とは「あるものごとや情勢に対して取る構え」ということを指している言葉で、「何らかの事態に対応するための準備がととのっていること」を言っているのです。

「体勢」「体の構え」「勢い」「姿勢」「フォーム」などの意味があり、「からだの構えのこと」を指しています。

「何かをしようとする時の身体の姿勢」を言っており、「体勢を崩してしまう」「体勢を整える」「不利な体勢」のような使い方があります。

「大勢」「ものごとの一般的な傾向」という意味があり、「あるものについての大まかな流れや状況のこと」を指し示す言葉と言ってもいいでしょう。

例文に見るように「大勢に影響はない」「肯定的な考えや意見が大勢を占めている」などで使われています。

「大勢」は、これらの使い方に加えて、「世の中の成り行き」「大きな権勢」といった意味で使われることもあります。

まとめ

ここまで「態勢」「体勢」「大勢」の意味や違いを説明してきました。

「たいせい」と読み方が同じになるだけに、各々の意味にどのような違いがあるのか混同しやすい言葉でもあります。

そのために正しく意味を理解することで適切な使い方ができるようにしておきましょう。