この記事では、「救う」と「助ける」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「救う」と「助ける」の違い
「救う」には、4つの意味があります。
1つめは、危険な状態、苦しい状態などにいる人の手を貸したり、お金を貸したりして、そこから抜け出せるようにすることです。
2つめは、神や仏の力によって苦しい状態から抜け出すことです。
3つめは、好ましくない状態から抜け出して、好ましい状態へと導いていくことです。
4つめは、悪い条件を相殺することです。
「助ける」には、5つの意味があります。
1つめは、危険な状態にある人に力を貸して、そこから抜け出せるようにすることです。
2つめは、経済的に困っている人に金品を与えて負担を軽くすることです。
3つめは、助力すること、補佐することです。
4つめは、ある働きが好ましい状態になるようにすることです。
5つめは、倒れたり傾きそうになるものを支えることです。
「救う」にも「助ける」にも、危険な状態や困っている状態にいる人に、力を貸したり、金品を与えたりして、そこから抜け出せるようにすることという意味があります。
この意味では、どちらの言葉も同じになります。
違いは、「助ける」には助力する、補佐するという意味があることです。
主たるものに力を貸すことで、「助ける」側は従になります。
また「助ける」には、好ましい状態になるようにするとう意味もあり、この意味は「救う」にはありません。
「救う」と「助ける」の使い方の違い
同じような意味があるので、同じような使われ方をしています。
「おぼれている子を救う」「おぼれている子を助ける」どちらも可能です。
「助ける」にある補佐するという意味では、「仕事を助ける」のように使用します。
「仕事を救う」とはしません。
「助ける」にある好ましい状態にするという意味では、「消化を助ける」のように使用をし、「消化を救う」とはできません。
「救う」と「助ける」の英語表記の違い
「救う」は英語で、危険などから抜け出せるようにする意味では“save”や“ rescue”、力を貸す意味では“help”や“aid”と表記をします。
「助ける」は英語で、救助する意味では“save”や“rescue”、助力する意味では“help”と表記をします。
「救う」の意味
「救う」には、4つの意味があります。
1つめは、危険な状態や困難な状態にある人や状態に、力を貸したり、金品を与えたりして、そこから抜け出せるようにすることです。
川おぼれている人がいて、その人に浮輪を投げる、自分が泳いで行って川から抜け出させるなど、こういった行為が「救う」になります。
2つめは、神や仏の力によって迷いや悩みをなくすことです。
「信仰によって救われる」のような使われ方をしています。
3つめは、好ましくない状態から抜け出して、好ましい状態に導くことです。
堕落した生活が好ましくないものだとしたら、そこから抜け出せるように力を貸すことが「救う」になります。
4つめは、悪い条件を相殺することです。
重い病気になると本人も周囲も暗くなってしまいがちですが、本人が明るいと悪い条件がわずかにでも軽減します。
こういったことが「救う」です。
「救う」の使い方
危険な状態、困難な状態、好ましくない状態などから抜け出せるように、力を貸したり、金品を与えたりすることに使用をします。
「救う」を使った例文
・『火事から人を救う』
・『不良少年を悪い仲間から救う』
・『姫を救うために勇者が立ち向かう』
・『がれきの下から犬を救う』
「救う」の類語
「助ける」が類語です。
「救う」の対義語
「見捨てる」が対義語です。
見ていながら、そのままにするという意味があります。
「助ける」の意味
「助ける」には、5つの意味があります。
1つめは、危険な状態に力を貸して抜け出せるようにすることです。
救助のことを意味します。
2つめは、経済的に困っている人に金品を与えて、負担を軽くすることです。
3つめは、助力する、補佐することです。
主となる人に力を貸して、力を貸す人は従の立場になります。
4つめは、ある働きが好ましい状態になるようにすることです。
5つめは、傾いたり、倒れたりしそうなものを支えることです。
「助ける」の使い方
危険な状態、困っている状態などから抜け出せるように力を貸す意味で使われています。
「DVの被害者を助ける」のような使い方をします。
「助ける」を使った例文
・『ひとり親世帯を助ける商品』
・『仲間を助ける』
・『人を助ける仕事につきたい』
・『家計を助けるために働く』
「助ける」の類語
「救う」が類語です。
「助ける」の対義語
「見放す」が対義語です。
まとめ
2つの言葉は同じような意味を持っており、同じような使われ方をしています。
しかし、「助ける」には助力する、補佐する意味もあり、この点が違います。