この記事では、「社交的」と「内向的」と「外交的」の違いを分かりやすく説明します。
「社交的」とは?
人と積極的に付き合おうとする態度、性格である様子や、人付き合いが上手な様子を表す言葉です。
「社交的」の例文
・社交的な人物は、他人に興味を持ち、あるいは他人に興味を持ったフリの会話術を会得しており、質問と誉め言葉を会話の端々に織り込んで、自分と他者の共通点を見出して、会話を自分のペースで進めようとする傾向があります。
・自称社交的な人や、社交的になろうと頑張る人の中には、相手をよく知ろうとするあまり、プライベートなことを根掘り葉掘り聞いて相手の警戒感を上げてしまい、却って壁を作られることがあるので、相手を質問攻めにするばかりで自分のことは語らないなどと言うことがないように注意が必要です。
「内向的」とは?
興味や関心が、自分の内面に向かうさまです。
ユングによる性格分類の類型では「内向性」に分類され、引っ込み思案で、心の内に関心を向け、他人との関係を避けたがる傾向の性格です。
「内向的」の例文
・求人市場でコミュニケーション能力重視が叫ばれるようになって久しく、内向的な人物はコミュ障などと呼ばれ、価値が低いと錯覚されがちですが、内向的な人物は、人と関わらずにひとつの作業に集中できるなど、外交的な人物が苦手とすることが得意な傾向があり、業務内容によっては内向的な人物の方が高い適性を持つ場合があるので、ひとつの尺度だけで人物を評価すると、却って損失を招く惧れがあります。
・内向的な人物は、自己と他者のプライベートを尊重して気を遣い、雑談や世間話などで他人と交流することにエネルギーを消耗しやすい為、飲みにケーションなどで意思疎通を図ろうとすると逆に煙たがられるので、業務に必要なことは勤務時間内に作業を妨げないタイミングで、きちんと話をまとめてから伝達することをお勧めします。
「外交的」とは
外部・他人との交渉・交際を能動的に働きかける様子を表します。
心理学用語の「外向的」との混同が見られる単語です。
「外向的」の誤用か、国際間の交渉や銀行などの渉外関係での使用か、文脈から判断しましょう。
「内向的」の対義語は「外向的」です。
「外交的」の例文
・国際社会においては、将来的な国益に鑑みた外交的な判断に基づき、倫理面では是認できない取引でも、国家間でなされる場面があります。
・外交的の語が、ユングの性格分類「外向的」の誤用である場合、外のものに関心を示し、自己が注目を集めることを好み、他者が自己と同じように行動することを望む性格を指しています。
「社交的」と「内向的」と「外交的」の違い
社交的は、人と積極的に付き合おうとする態度、性格を表す言葉です。
内向的は、ユングの性格分類の一類型で、内面を重視する傾向を示し、必ずしも短所であるとは言えません。
外交的は、「外向的」の誤用の可能性がある為、文脈から外部との交渉関係の意か、人物の性格に関することか見極めが必要です。
まとめ
社交的な性格と、内向的な性格はどちらか一方だけが優れていると言うことはありません。
また、いずれか一方だけでなく、誰もが両方の性質を持っており、各性質の強弱に優劣はありません。
両者のバランスと適材適所で、お互い補完しあい、職場や家庭、学校などのコミュニティが円滑に回る可能性があります。