この記事では、「意思」と「意志」と「遺志」の違いを分かりやすく説明していきます。
「意思」とは?
「意思」は「いし」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「行動する時の元となる気持ちや考え」という意味で、出かける為に立ち上がったり、水を飲む為にコップを手に持つことなど、思い立って行動するきっかけいになるものです。
2つ目は「民法上で、ある事実に対する意欲」という意味で、ある動作を起こす直接の原因となるものです。
3つ目は「刑法上で、自分の行為に対する認識」という意味で、犯罪と認識して行動するかどうかということです。
上記に共通するのは「行動の元となる気持ち」という意味です。
「意思」の使い方
「意思」は名詞として「意思がある・ない」「意思に任せる・任せた」「意思により」などと使われます。
基本的に、行動する時に、頭に湧いてくる動機となる気持ちや考えのことに使われる言葉です。
「意思」の例文
・『将来どんな職業に就くかは本人の意思に任せる』
「意志」とは?
「意志」は「いし」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「あることをしたい、したくないという考え」という意味で、あることについて自分が思うことです。
2つ目は「目的や計画を持ち、実現させたいと思う心の働き」という意味で、あることを実行したいという前向きな考えのことを言います。
3つ目は「哲学用語で、個人または集団の行動を考えて決定する能力」という意味です。
上記に共通するのは「積極的な気持ち」という意味です。
「意志」の使い方
「意志」は名詞として「意志を持つ・持った」「意志が強い・弱い」「意志が固い」などと使われます。
基本的に、あるものごとを実現させたい、させたくないと思う、積極的な気持ちに使われる言葉です。
「意志」の例文
・『彼女は自分の意志でボランティア活動に参加している』
「遺志」とは?
「遺志」は「いし」と読みます。
意味は「故人が生前果たせなかった目標のこと」で、故人が生前心に思い決めていた目的や目標のことです。
「遺志」の使い方
「遺志」は名詞として「遺志を継ぐ・継いだ」「遺志を残す・残した」などと使われます。
基本的に、故人が生きている間に果たせなかった目標について使われる言葉です。
「遺志」の例文
・『恩師の遺志を継いで研究を続ける』
「意思」と「意志」と「遺志」の違い
「意思」は「行動する時に、頭に湧いてくる動機となる気持ちや考えのこと」という意味です。
「意志」は「あるものごとを実現させたい、させたくないと思う、積極的な気持ち」という意味です。
「遺志」は「故人が生きている間に果たせなかった目標」という意味です。
まとめ
今回は「意思」と「意志」と「遺志」について紹介しました。
「意思」は「自然に湧いてくる気持ち」、「意志」は「積極的な気持ち」、「遺志」は「故人がやり残したこと」と覚えておきましょう。