この記事では、「整理」と「整頓」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「整理」と「整頓」の違い
いる物といらない物を仕分けし、いらない物を処分することを「整理」と言い、いる物を自分が使いやすいように整えることを「整頓」と言います。
乱れた物を整えるには、「整理」をして物を捨てるだけでなく、そのあとに分類や配置をする「整頓」が必要になります。
その為「整理」をしてから、そのあとに「整頓」をするのが基本の片づけ方法になります。
「整理」と「整頓」の使い方の違い
「整理」と「整頓」はどちらも片付けるという意味では同じです。
「整理」にはいらない物を取り除くという意味がありますが、「整頓」は取り除くという意味は含まれません。
今あるものを片付けていらないものを処分するときは「整理」、今あるものをただ整えるというときには「整頓」と使い分けます。
「整理」と「整頓」の英語表記の違い
「整理」は乱れたものを順序に従って片付けるという意味がある“organize”、「整頓」はきちんと整えるという意味がある“tidy”と表現されます。
「整理整頓」と表す際には“organize”と表現するようです。
「整理」の意味
いる物といらない物を分け、物を減らすことを「整理」と言います。
「整」の字は、乱れた物をきちんと直す」という意味があり「理」の字は、ものごとを正すという意味があります。
部屋の片づけを行う際には、まず「整理」をしていらない物を処分する必要があります。
「整理」の使い方
部屋の掃除や片付けをする際に、いる物といらない物を分別しいらない物を処分することがある場合は「整理」という言葉を使います。
「整理」は、物に対してだけでなく人員や身辺を整理したいときに「人員整理」「身辺整理、乱れた交通状態を整えたいときの「交通整理」など複合語としても使うことができる言葉です。
「整理」を使った例文
・『机の上に散らばっている書類を整理する。』
・『近くでお祭りが開催されるので、交通整理を行うように頼まれた。』
・『嫌なことがあったので、気持ちの整理をしなくてはいけない。』
・『ここの部屋は整理する必要がある。』
・『経費削減をしなくてはいけないので、人員の整理をした。』
「整理」の類語
「整理」の類語として使われているのは、あるものを順序や系統に従って分別するという意味がある「分類」や、いらないものを処分するという意味がある「処理」などがあります。
物を、もともとあった場所に戻す「片付け」も「整理」の類語として使えます。
「整理」の対義語
「整理」の対義語として使われているのは、ものが乱れているという意味がある「乱雑」や、いろいろな物が入り混じっているという意味の「雑然」などがあります。
「整頓」の意味
物を配置することを「整頓」と言います。
「整」の字は、乱れた物をきちんと直す」という意味があり「頓」の字は、ととのえるという意味があります。
いる物といらない物を分けるのではなく、あるものをすべて残した状態で乱れている状態のものを自分が使いやすいように配置しなおすことを「整頓」と言います。
「整頓」の使い方
「整頓」は、散らかっている机の上や本棚の中などを自分が使いやすいように整えるときに使います。
どこになにがあるのか明確に分かるように配置を考えることだけに集中することが特徴です。
「整頓」のみを行うこともありますが、片づけをする際には、まずいらない物を処分する「整理」を行ってから「整頓」を行う場合が多いようです。
「整頓」を使った例文
・『机の上にあるものを整頓する。』
・『彼女は部屋にあるものを整頓することが苦手である。』
・『職場では、整頓ルールが決まっている。』
・『キッチンの収納スペースを見直したら、整頓がしやすくなった。』
・『私は整頓された場所にいた方が、気持ちが落ち着くようだ。』
「整頓」の類語
「整頓」の類語として使われているのは、順序に従ってならべるという意味がある「配列」、基準通りに正しく整えるという意味がある「調整」などがあります。
物を、もともとあった場所に戻す「片付け」も「整頓」の類語として使える言葉です。
「整頓」の対義語
「整頓」の対義語として使われているのは、ものが乱れてしまっていることや、無秩序という意味がある「乱雑」や、散らばっているという意味の「散乱」などがあります。
まとめ
「整理」と「整頓」は片付けるという意味では同じように使われている言葉ですが、意味や使い方は違います。
「整理」はいる物といらない物を分別して、いらない物を処分すること、「整頓」は自分が使いやすいように整えるということを意味します。
どちらか一方を行うこともできますが、「整理」の後に「整頓」を行う「整理整頓」と表現されることも多いようです。