世界には多くの国が存在し、それぞれの国には、その国特有の文化や、その土地ならではの風景が広がっています。
時として、そういった文化や風景は、人に感動を与えてくれるかけがえのないものとなります。
そういったものの中には、「世界遺産」「文化遺産」「自然遺産」と言われているものがあります。
これら三つの違いはどこにあるのでしょうか。
この記事では、「世界遺産」と「文化遺産」と「自然遺産」の違いを分かりやすく説明していきます。
「世界遺産」【せかいいさん】とは?
「世界遺産」とは、「顕著な普遍的価値」を持っている物件のことを指しています。
1972年のユネスコ総会で採択された世界遺産条約に基づき、「顕著な普遍的価値」を持っていると認められた物件を「世界遺産」として正式に登録するものです。
「顕著な普遍的価値」とは、どこの誰から見ても価値があることを意味しています。
国際連合の専門機関である「ユネスコ」(国際連合教育科学文化機関)の委員会により、最終的な審査が行われます。
「世界遺産」は細かく分けると、「文化遺産」「自然遺産」「複合遺産」「危機遺産」というものがあります。
「文化遺産」【ぶんかいさん】とは?
「文化遺産」とは、人々の活動により築き上げられた文化や伝統の中で、ひときわ価値のあるものを指しています。
学問的、または歴史的、また芸術的などに見て、これからもその文化や伝統を守り、後世に残していくべきものの総称が「文化遺産」です。
「世界遺産」の中にも「文化遺産」はあり、「世界文化遺産」と言われたりしますが、あくまで「世界遺産」と「文化遺産」は区別されるものです。
たとえ「世界遺産」でなくても、「文化遺産」として独自に存在するということです。
「文化」を対象としているので、形のないもの、たとえば、ある土地のお祭りなどにも適用されるものです。
「自然遺産」【しぜんいさん】とは?
「自然遺産」とは「世界遺産」に含まれるもので、自然に出来上がった景観の美しいもの、または珍しい自然現象がある地域、歴史的に見て重要な価値を持つ地域などを「自然遺産」として登録するものです。
「世界自然遺産」と言われたりもします。
「自然遺産」への登録の目的としては、保護するという側面が大きい為、登録されると、無闇にその地域に立ち入ることが出来なくなる場合も多い為、もし、自然遺産を見に行きたいと思っても注意が必要です。
「世界遺産」と「文化遺産」と「自然遺産」の違い
「世界遺産」とは、ユネスコの委員会によって選定される「顕著な普遍的価値」を持つ物件の総称です。
「文化遺産」とは、人々の活動により生まれた「価値ある文化や伝統」のことを指します。
「世界文化遺産」というものもありますが、あくまで、「世界遺産」と「文化遺産」は区別されるものです。
「自然遺産」とは、「世界遺産」に含まれるもので、美しい自然景観や自然現象のある地域を「自然遺産」として登録するものです。
まとめ
「世界遺産」「文化遺産」「自然遺産」といわれるものは、あくまで保護をする目的も持っています。
もしこれらの「遺産」の近くに行く時は、謙虚な気持ちを持って訪れたいものです。
