この記事では、「判断」と「判定」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「判断」と「判定」の違い
「判断」と「判定」はともに、物事を見極めて決定する事を意味している言葉ですが、その範囲に微妙な違いがあります。
「判定」は、選択肢が広く複雑なものから単純で狭いものまで様々ですが、「判定」は選択肢が比較的狭い場合が多くなっていますが、非常に似た意味の言葉となっています。
「判断」と「判定」の英語表記の違い
「判断」と「判定」の英語表記はどちらも同じ英単語で表され“judgement”や“decision”が使用されます。
「判断」の意味
「判断」とは、「はんだん」と読み、基準や理論に基づいて物事を考察し、また直視して自らの考えを決定する事を指します。
その選択肢は、色々な基準や理論に基づいて行われるため、広い選択肢で複雑な場合と単純で簡単なものの場合と様々になります。
また物事の真偽や善悪などの良し悪しを見極める事で、自分の考えを善か悪かなど決める場合にも使われます。
その判断は個人差によるところもありますが、「判断」はその物事に対してより正しい選択する事を「判断」と言います。
「判断」の使い方
「判断」は、物事を見極めて決定するという意味とないますので、どちらの方を選択した場合がよりよい結果になる事を自分の考えや理論などに基づいて決定する必要があります。
例えば、二名が喧嘩していた場合、それを咎める立場の人間であるならば、どちらが悪くどちらが悪くないかを「判断」する必要があります。
また仕事の場で上司などのまとめ役は、いくつかの意見が出ている際に、どの意見が最も適切であるのかを「判断」しなければなりません。
このように、どの事柄が最も適しているのかを見極める事に「判断」と言う言葉が使用されます。
そしてこの「判断」という言葉は、いくつかの広い選択肢の中から一つを選ぶ時でも使用されますし、単純な2択のような場面でも使用されます。
「判断」を使った例文
・『今回の件は私では判断ができないので、上司に相談してみよう』
・『喧嘩の原因がどちらにあったのか判断し、処分を下さねばならない』
・『彼は非常に判断力があるので、物事に対して頼れる存在だ』
・『現状では判断ができませんので、しっかり検討した後に考えをお伝えします』
・『どちらの方が優れているかを判断する事は私にはできない』
「判断」の類語
「判断」の類語としては、善悪を見定める事を意味する「決断」や、物事をはっきりと決める事を表す「決定」、そしてこうであるとはっきりした判断するという意味の「断定」などが挙げられます。
「判定」の意味
「判定」とは、「はんてい」と読み、物事を見極めて決定する事を指します。
主にスポーツにおいて「判定」という言葉が使用される例が多く、審判の裁定とは別に試合終了時に勝敗がついていない場合に、試合の勝敗を決定する事を指します。
採点による得点方式だったり、様々な方法で決定されます。
そのほとんどは、明確な基準が存在し単純な理由で決定される事が多くなっています。
「判定」の使い方
「判定」は、主にスポーツの場において多用される言葉です。
例えば、ボクシングなどの格闘技の場においては、試合がノックアウト以外で長期戦にもつれ込む場合が多々あるため、勝敗を決定するために、採点で勝敗を「判定」します。
これは明確な基準により点数を決め、その点数差によって「判定」が行われるため、その方法は明確なものとされていますが、場合によっては不満を表す選手もいます。
他にも非常に僅差で勝敗が決められない場合に用いられる「写真判定」は、ゴールの一瞬の写真を細かく見定める事により、勝敗を「判定」します。
このように「判定」が使用されるのはスポーツや競技の場で多いと言う事と、それ以外の場で使用される際も、その基準も明確だと言う事になります。
「判定」を使った例文
・『本日行われたボクシングの試合は拮抗しており、最後は判定に持ち込まれた』
・『競馬のレースでは、ゴール時の状況によっては写真判定が行われる』
・『私の仕事は出来上がった製品の合否を、ルールに従って判定する事だ』
・『その判定には納得がいかないので、厳重に抗議した』
・『場合によっては、間違った判定が行われてしまう事がある』
「判定」の類語
「判定」の類語としては、「品評」や「評価」、「決定」などがあります。
まとめ
「判断」と「判定」はともに、物事を見極めて決定する事を指し、とても似ている意味の言葉です。
しかしその意味には微妙なニュアンスの違いがあり、「判断」は選択肢が広く複雑な場合と単純で明確な場合と広範囲に及びます。
一方「判定」は、スポーツの場面で多用されその基準は明確で単純な場合が多くなっています。