「全力で戦うこと」や「精一杯努力すること」を表現するときに、「奮戦」か「奮闘」か「健闘」かで迷った経験はないでしょうか?
いずれも同じような言葉に感じますが、何か違いや使い分けはあるのでしょうか?
この記事では、「奮戦」と「奮闘」と「健闘」の意味や違いについて分かりやすく説明していきます。
「奮戦(ふんせん)」の意味とは?
「奮戦」とは、「気力を奮い起こして、力一杯戦うこと」や「全力でがんばること」を意味する言葉です。
「奮」という字は「奮(ふる)う」とも書き、「勢いが盛んなこと」や「気力を盛んにする」という意味を表します。
「奮戦」を使った例文
・『あの夫婦は協力して、家事に育児に仕事と毎日奮戦している』
・『この武将は存亡をかけた戦で奮戦した後、討ち死にした』
・『業務上の問題解決に奮戦した結果、彼は昇進することになった』
「奮闘(ふんとう)」の意味とは?
「奮闘」とは、「力を奮って戦うこと」や「力一杯努力すること」を意味する言葉であり、先述した「奮戦」と同義語になります。
「奮闘」を使った例文
・『強豪チーム相手に、接戦に持ち込むなど見事に奮闘した』
・『この人物は窮地に立たされる中、孤軍奮闘したと伝えられている』
・『彼は退職後、海外へ渡り、見知らぬ土地で奮闘しているらしい』
「健闘(けんとう)」の意味とは?
「健闘」とは、「一生懸命がんばること」や「困難に負けず、がんばって挑むこと」、「不利な条件にもかかわらず、立派に努力すること」を意味する言葉です。
「健」という字は「健(すこ)やか」とも書き、「体が健康であること」のほか、「強い」や「力が強い」という意味も含まれています。
「健闘」を使った例文
・『次の試合でも良い結果につながるように、健闘を祈ります』
・『不景気により逆風に晒される中、この会社は健闘していると言える』
・『苦手科目の克服など、勉学と健闘した結果、彼は難関大学へ合格した』
「奮戦」と「奮闘」と「健闘」の違い
「奮戦」と「奮闘」は、いずれも「力の限り戦うこと」や「全力でがんばること、努力すること」を表しており同義語となります。
対して、「健闘」は「何か困難な状況や、不利な条件下でがんばること、努力すること」という意味合いで用いられます。
また、「健闘」は日常シーンのみならず、ビジネスシーンにおいても、「応援しています」という意味合いで、文章の末文に「ご健闘をお祈りいたします」などの言い回しで用いられることが多いです。
まとめ
・「奮戦」とは、「気力を奮い起こして、力一杯戦うこと」や「全力でがんばること」を意味する言葉です。
・「奮闘」とは、「力を奮って戦うこと」や「力一杯努力すること」を意味する言葉です。
・「健闘」とは、「一生懸命がんばること」や「困難に負けず、がんばって挑むこと」や「不利な条件にもかかわらず、立派に努力すること」を意味する言葉です。