この記事では、「きちんと」と「ちゃんと」と「しっかり」の違いを分かりやすく説明していきます。
似ている言い回しを、区別していきましょう。
「きちんと」とは?
「きちんと」とは、整っていること。
だらしない部分がなくて、全体的にまとまっている様子をあらわします。
また人として守るべき規則を、守っていることもいいます。
小さな子のお手本になる、模範的な態度やおこないが「きちんと」です。
例えば掃除をしているとき。
「きちんと部屋を片付ける」といいます。
また礼儀正しく近所の人におじぎする動作を「きちんと挨拶する」と呼びます。
見ている人が、好意的に思えること。
ぐちゃぐちゃではない、整合性の取れたものが「きちんと」です。
「ちゃんと」とは?
「ちゃんと」とは、しっかりやること。
受けた仕事や指示を、そつなく済ませることです。
やらなければならない作業を、後回しにしないこと。
手際よく片付ける動作を「ちゃんと」といいます。
「ちゃんと」は会話でつかう言葉です。
柔らかいニュアンスがあるので、幼稚園の先生が子どもに話をするときにも使います。
「横断歩道では、ちゃんと手を挙げようね」や「ご飯の前には、ちゃんと手を洗おうね」といいます。
守らなければならない規則を守ること、やり遂げることが「ちゃんと」です。
「しっかり」とは
「しっかり」とは、ダラダラしていないこと。
気の緩みがない、緊張感のある状態をいいます。
怠けた気持ちを持たないで、メリハリを付けて仕事や勉強をおこなう様子を「しっかり」といいます。
そのため誠実で頼れる人を「しっかりとした人物」といいます。
そもそも「しっかり」は「確り」と書きます。
ギュッと縛られたロープのように、丈夫で頑丈なさま。
たゆんでいない様子を「しっかり」といいます。
そのため意志が固かったり、抜かりなく仕事をおこなう様子が「しっかり」になります。
「きちんと」と「ちゃんと」と「しっかり」の違い
いずれも見た目がそっくりなため、迷いやすいです。
「きちんと」と「ちゃんと」は、どちらも「乱れていない」という共通の訳があります。
清潔感があって、不潔ではないものが「きちんと」や「ちゃんと」です。
また「しっかり」には「確実に仕事をおこなう」という意味があります。
また「きちんと」にも「正確に仕事をする」という訳があります。
完璧にちかい状態で作業するのが「きちんと」や「しっかり」です。
「ちゃんと」は言われたことを確実にこなすという受け身の訳があります。
また「ちゃんと」は会話で使われることが多く、友達や家族との会話で用いられるくだけた言葉です。
まとめると、丁寧なニュアンスがあるのが「きちんと」と「しっかり」。
カジュアルなのが「ちゃんと」です。
まとめ
「きちんと」と「ちゃんと」と「しっかり」の違いを分かりやすくお伝えしました。
いずれも副詞です。
「きちんと」は整っていること。
模範的なおこないです。
「ちゃんと」は言われたことを守ること。
小さな子のしつけにも使います。
また「しっかり」は確実におこなうことです。
色々な語を学んでいきましょう。