人は普段からの行動によってその人の評価が大きく変わってくると言っても過言ではありません。
そのようなことを考えた時、出てくる言葉は「品行」と「素行」と「品性」。
この記事では、「品行」と「素行」と「品性」の違いを分かりやすく説明していきます。
「品行」とは?
「ひんこう」という読み方をする「品行」は「道徳面から見た時の人の日頃からの行いや身持ち」という意味を持つ言葉です。
「品行」を使った熟語に「品行方正」がありますが「考え方・行いがきちんとしている様子」ということを指しています。
「品行」の例文
「品行」の例文は以下のようなものが挙げられます。
・『彼女の品行の良さは本当に惚れ惚れしてしまう』
・『本当にあの方の品行方正に感心してしまう』
「素行」とは?
「素行」は「そこう」という読み方になりますが、「その人物が普段から見せている言動・振る舞い」のことを指しています。
「素行が良い」「素行が悪い」などの使い方がありますが、前者の場合は「好感が持てる振る舞い」と理解し、後者は「普段の行いが悪いこと」を意味しています。
また、「気品があること」、「品のない行いをする」という意味合いも含んでいるのです。
「素行」の例文
「素行」の例文には以下のようなものがあります。
・『彼の素行の悪さには、もう辟易している』
・『素行がいいので誰からでも信頼されている人』
「品性」とは
「ひんせい」という読み方になる「品性」は「人がそなえている道徳的な側面の性格」という意味になります。
「品性」の例文
「品性」の例文は次の通りです。
・『アイツの言動を見ていると品性を疑ってしまうね』
・『品性を疑われるような行動はするな』
「品行」と「素行」と「品性」の違い
「品行」と「素行」と「品性」の違いを考えてみましょう。
「品行」は「普段の行いや身持ち」という意味はあることから道徳的に「善し悪し」と判断がされてしまいます。
これに対して「品性」は、「人柄」や「人格」といったようなことを意味している言葉。
そのために「道徳的観点で見た時のある人の性質」を指しているのです。
このことから「品行」と「品性」の違いを見ると、「人や物の雰囲気」という見方があります。
「品行」が「人の行動・態度」を指しているのに対して、「品性」は「人柄」を指しているのです。
また、「素行」は普段の行い全般」のことを言っていますが、「品行」は「道徳面についてのこと」となる点も相違点と言っていいでしょう。
まとめ
ここまで「品行」と「素行」と「品性」の意味や違いを説明してきましたが、行いに関する言葉であっても、解釈がかなり異なってくることがお分かりいただけたかと思います。
このような言葉の意味を理解すると、私たちも日常の行動がどうあるべきかをかんがえさせられてしまいます。
社会人としての振る舞いや心構えまでしっかりと認識すべきではないでしょうか。