この記事では、「抜本」「根元」「根本」の違いを分かりやすく説明していきます。
「抜本」とは?
「抜本」は「ばっぽん」と読みます。
「抜」という字には「引きぬいて取る」「ぬきだす」「ぬく」や「多くの中からえらびとる」という意味があります。
「本」は「もと」「物事のおおもと」「おこり」「はじまり」という意味を含んでいます。
「抜」と「本」の2つの漢字で構成される「抜本」は、「物事の根本の原因となるものを抜き除くこと」という意味になります。
「抜本的な改革」などがよく使う言い回しです。
「抜本」の例文
・『食品衛生法の抜本的改正を行った』
・『整備計画の再検討から抜本的にやり直しが必要である』
・『抜本的な対応が必要となる』
「根元」とは?
「根元」は読み方が次の2通りあります。
それは「こんげん」と「ねもと」です。
「根」は「草木のね」「地中にあって、水分や養分を吸収する働きをするところ。
また、ねもと」「物のつけね」や「物事のもと」「ね」「ねざすところ」という意味をもっています。
「元」は「物事の根本」「はじめ」「もと」という意味を含んでいます。
「根」と「元」の2文字で構成される「こんげん」と「ねもと」は読み方によって意味が違います。
「こんげん」と読む場合は「ある物事を成立させる一番もとのもの」「大もと」という意味になります。
「諸悪の根元を葬る」というような使い方をします。
そして「ねもと」と読む場合は「根」「根のある部分。
また、付け根の部分」や「物事の基本」「こんぽん」という意味です。
「根元」の例文
・『先端を押さえると基部から根元に走ります』
・『海がその根元にせりあがってきました』
・『これがまさに「根元」なのです』
「根本」とは
「根本」は2通りの読み方があります。
「こんぽん」と「ねもと」です。
「根」は前述したように「草木のね」「地中にあって、水分や養分を吸収する働きをするところ。
また、ねもと」「物のつけね」や「物事のもと」「ね」「ねざすところ」という意味です。
「本」も前述したように、「もと」「物事のおおもと」「おこり」「はじまり」という意味を含んでいます。
「根」と「本」で構成される「根本」は、読み方によって2つ意味があります。
「こんぽん」と読む場合は「物事がそこから出発して成り立っている、一番大切なもと」という意味です。
そして「ねもと」と読む場合は、前述した「根元(ねもと)」と同じ意味になります。
「根本」の例文
・『この事の根本には何かあるに違いない』
・『政府は根本的な変革をしなければならない』
・『挨拶は礼儀作法の根本である』
「抜本」と「根元」と「根本」の違い
「抜本」と「根元」と「根本」の違いを説明します。
「抜本」は物事の根本の原因となるものを抜き除くことです。
「根元(こんげん)」はある物事を成立させる一番もとのものという意味です。
「根本(こんぽん)」は物事がそこから出発して成り立っている、一番大切なもとという意味で「根元」との違いは微妙です。
「根元」は「物事の発生源」という意味合いがあり、「根本」は物事の本質という意味合いが強いです。
また「ねもと」と読む場合は「根元」も「根本」も違いはありません。
まとめ
以上が「抜本」「根元」「根本」の違いです。
「抜本」は物事の根本の原因となるものを抜き除くことです。
「根元」は物事の発生源という意味合いがあり、「根本」は物事の本質という意味合いが強いということがわかりました。