この記事では、「棄権」と「辞退」と「放棄」の違いを分かりやすく説明していきます。
「棄権」とは?
「棄権」は「きけん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「自分の持つ権利を使わないこと」という意味で、特に自分だけが持っている権利を行使せずに無駄にすることを言います。
2つ目は「選挙法において、投票の権利を使わないこと」という意味で、投票権があるのに使わないことを言います。
上記に共通するのは「権利を使わない」という意味です。
「棄権」の使い方
「棄権」は名詞として動詞を伴い「棄権する・した」と使われたり、副詞として「棄権して」と使われたりします。
基本的に、自分が持っている権利を使わずに手放すことに使われる言葉です。
「棄権」の例文
・『彼はケガの為にレースを棄権した』
「辞退」とは?
「辞退」は「じたい」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「勧められたことを断ること」という意味で、人から勧められたことを、個人的な事情や考えなどにより丁重に断ることを言います。
2つめは「自分が得た地位や権利を遠慮して放棄すること」という意味で、与えられた地位や権利が、自分にふさわしくないと謙遜して断ることを言います。
上記に共通するのは「丁重に断る」という意味です。
「辞退」の使い方
「辞退」は名詞として動詞を伴い「辞退する・した」と使われたり、副詞として「辞退して」と使われたりします。
基本的に、自分に勧められたり与えられたりした地位や権利を、個人的な事情や謙遜などにより丁重にお断りすることに使われる言葉です。
「辞退」の例文
・『彼女はお見合いの話を辞退した』
「放棄」とは?
「放棄」は「ほうき」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「投げ捨てて知らんふりすること」という意味で、自分には関係のないものとして捨て置くことを言います。
2つ目は「自分の権利や資格などを手放すこと」という意味で、自分の持っている当然の権利を使わないことを言います。
上記に共通するのは「投げ捨てる」という意味です。
「放棄」の使い方
「放棄」は名詞として動詞を伴い「放棄する・した」と使われたり、副詞とて「放棄して」と使われたりします。
基本的に、自分が持っている責任や権利を投げ捨てて、全くかえりみないことに使われる言葉です。
「放棄」の例文
・『彼は一切の責任を放棄して逃げた』
「棄権」と「辞退」と「放棄」の違い
「棄権」は「自分が持っている権利を使わずに手放すこと」という意味です。
「辞退」は「自分に勧められたり与えられたりした地位や権利を、個人的な事情や謙遜などにより丁重にお断りすること」という意味です。
「放棄」は「自分が持っている責任や権利を投げ捨てて、全くかえりみないこと」という意味です。
まとめ
今回は「棄権」と「辞退」と「放棄」について紹介しました。
「棄権」は「権利を手放す」、「辞退」は「丁重に断る」、「放棄」は「捨ててかえりみない」と覚えておきましょう。