「一貫」と「一環」と「一端」の違いとは?分かりやすく解釈

「一貫」と「一環」と「一端」の違いとは?生活・教育

日本語には同じ発音する言葉や似たようなイントネーションを持つものがたくさんあります。

例えば、「一貫」「一環」「一端」という言葉もその1つでしょう。

これらの言葉にはどのような意味があるのでしょうか? そこでこの記事では、「一貫」「一環」「一端」の違いを分かりやすく説明していきます。

「一貫」とは?

「一貫」「いっかん」という読み方をしますが、意味としては「1つの方針・方法・態度で始めから終わりまでつらぬき通すこと」を指しています。

「終始一貫している」という使い方がよく知られているもの。

この他には「秤目の単位となる重さ」という意味もあり「3. 75kg」に当る単位です。

この他にも「銭一千文」、または「九百六十文」という意味も持っています。


「一貫」の例文

「一貫」の例文は以下の通りです。

・『犯人は一貫して無罪を主張』
・『あいつはどんな時でも態度が一貫している』
現代では「貫き通す」という意味で使われることがほとんどでしょう。


「一環」とは?

「一環」「いっかん」という読み方になりますが、「全体としてのつながりの中の一部分」「鎖などの1つの環」という意味を持っています。

「一環」の例文

「一環」の例文は以下の通りです。

・『このパーティーは記念行事の一環として催されます』
・『整備計画の一環でこのエリアを工事が始まる』

「一端」とは

「一端」「いったん」と読みますが、「全体と切り離して一部を取り出すことで対象とする部分をに焦点を絞ること」を指しています。

いわゆる「一部分」「一方のはし」「片はし」という理解になります。

この他には「布などの長さの単位」のことで、約10. 6m程の長さを示している場合もあります。

また、「いっぱし」という読み方で「一人前のレベルに達している人」「人波に」と解釈することもあります。

「一端」の例文

「一端」の例文は以下の通りです。

・『新社長が就任挨拶で所信の一端を述べた』
・『厳しかった研修効果の一端が伺えた』

「一貫」と「一環」と「一端」の違い

ここで「一貫」「一環」「一端」の違いをみて行きましょう。

「一貫」「同じ考えや方法で通すこと」、あるいは「始めから終わりまでのこと」という意味となり、「一環」「関連のあるものの一部分」、または「全体的なつながりの1つ」という解釈になります。

「一環」「一端」の相違点を見ると、「一環」「関連し合って一つの環のようにつながっているものの1つのこと」を指していますが、「一端」「全体のほんの一部分」のことを指しています。

まとめ

ここまで「一貫」「一環」「一端」の意味や違いを解説してきました。

言葉の読み方が同じであったり、イントネーションが近いために使い方が間違いそうになるかもしれません。

ここで正しい意味を理解して、適切な使い方ができるようにしておきましょう。

また、1つの言葉で異なる解釈ができる点も注目したい点です。